赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>カトリーヌ
(優しく香る紅茶が注がれたティーカップへ指先を添えればそれを自身の口元へとそっと運び、突発的に始めた前回のお茶会とは違いまるで持成されるような自分が客人として招かれていると錯覚するそんなお茶会だと思うのは、きっと他の誰かではなく自分を選んでもらえたからだろうか。そんなことをぼんやりと胸の内に落としていると、自慢するように取り出されたそれへ目を向ける。そこには事前に聞いていた通り、宝石のようにキラキラと光るオレンジが彼女の小さな指を彩っていて。「そっか。お疲れさま」とまず口を付いたのはバレンタインと言う忙しい時にハンプティの仕事を手伝ったと言う事実を労うべく言葉、それから行儀悪くも顔を寄せれば光に透かす彼女の指にあるオランジェットをパクリ。遠慮なく一口齧ってしまうと、ほろ苦くも甘みが際立つその風味をもごもごと噛み締めて「___美味しいよ」と表情を和らげて)
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