赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>アガメムノン
(動物まではかのユニコーンでも連れてこれない、と、言うよりも過去に動物を共にしてこの国に迷い込んできたアリスを己は知らないのだ。無理強いの行為を受けた彼に浮かんだのが嫌悪感ではなかった、たったそれだけだが己にとっては背筋を震わせるほど”好都合”であり、美丈夫の彼への興味は募るばかり。これだから赤の城へたまに来るのが辞められないのだ、カジノにいるだけでは出会えない初々しくて、不安に揺れるそんなアリスを見つけられたことに意識しないと口角は緩んでしまうと律しながら楽しさを噛み締めて。腰に宛がう手を使いリードをしつつ庭園を抜ければ一人であることに恐れを抱くそこに目ざとく気づきそこに付け入るらしい。耳元へ顔を寄せれば「もう大丈夫、アリス。今の君には僕がいるから」その相手が悪魔だと言う事、それが彼にとっては良いとは言えないにも拘わらず、濃い薔薇の匂いが抜けて森へ出るころにまるで甘い約束のように「君を独りにはしないよ」と続け)
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