アリスは憂鬱な夢を視る　/　半無登録、指名制　/　NBL　/

＞サラ

その認識は甘い、＿＿俺たちが心配するのはアリスだけじゃないぞ。アリスはアリスと言うだけで心配に至る、加えて。お前は数少なくも酒を共に飲める希少な友だ、……そうだろう(何処か達観を示す様な物言いを一通り聞き終えてから"ふむ、"と考えを落とす様な間を一つ。元よりうんちくでは無いが調子づくとけたたましく言葉の羅列を止められない性分が姿を現してしまい、城に向けていた視線の先を彼女へと戻す。瞳を戻してはスラリとした体形が相まって凛とした女性で有る印象を持たせる彼女の、甘やかなチョコレートを連想させる瞳に己の視線を合わせ。日中と比較すれば少し冷たい風も、酒に火照る体には丁度良いと手にしていたグラスを手放して。「城の中の共犯者と言うなら、看守を探すと良い。奴は呑兵衛だが悪い奴じゃあ無いぞ」冗談めかされたその発言にカラカラと軽い笑い声を落としながら肩を持ち上げて悪知恵を囁くように「奴は珍しい酒をたんまりと隠しこんでいるのだ」ペロリと舌なめずりを一つ、「ホームレスの先輩ならば森の中を探すのが早いな。多腕のムカデが外での生き方を述べる」饒舌な口は彼女が一を述べれば五にして返すほど沈黙を知らず、「そして、占いに興味が沸けば遊園地の俺を尋ねると良い。当たるも八卦、当たらぬも八卦だが、腕には自信が有るのだ」ちゃっかりと自らの宣伝も交えると、片手を己の胸元に宛がいつつ続け)