アリスは憂鬱な夢を視る　/　半無登録、指名制　/　NBL　/

＞コノエ

アリス、それはこの国の次期女王候補である存在。アリス、それは他所のクニから不思議の国に連れられて来ることが条件。アリス、それは＿＿＿＿君のことを示す単語。(多くのアリスは初めてこの地に降り立った時に不安や恐れから拒絶する傾向が多い、彼はそのいずれかには当てはまらずに飽くまでも取り乱すことはなく落ち着きを持ったまま会話が出来るらしい。だからだろうか、はぐらかしの多い己にとっては珍しく指を一つ二つと立てながら質問に答えるべく言葉を綴る。両腕を伸ばせば端正な輪郭を指先でなぞるように頬から耳へと滑らせる、そのまま固定するようにしっかりとした力で顔に触れると「君を選んで連れてきたのが僕、ユニコーン。この国も、僕も、君を歓迎するよ」ふふっ、と戯れに落ちた笑い声は軽く風に吹かれて消えてしまいそうなもの。そんな笑い声同様に軽い言葉を添えると笑ったことでより肺に落ちた薔薇の香りを意識してしまったようで、うっぷ。と肩を揺らし嗚咽を一つ、片目を細めて彼に触れた手を離せばそのまま手の甲を己の口元に宛がって「ごめんねアリス、君はもう元には帰れない。住むのは――今は二つかな。あそこ、赤の城か僕の住む家か」先ずは城を指さし、そして次には己のことを、彼の返事を聞くより先に「此処は匂いが強いから……、移動しようよ」ごくり、と生唾を飲み込むことで喉仏を上下に動かしつつ次ぐ選択肢を上げて)