赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>チェシャ猫
( にゃあご。風が連れて来たのは薔薇の匂いだけではなく猫の鳴き声もまた。それは確かに小さな小さな音であったが確実に柔らかく鼓膜を揺らした。そうしてその正体が隣へ並んだ事で想像していた"猫"ではない事を知る。「美味しいローズティーでも作れないかって考えてた所よ。猫さんは飲める?」こっくりとした赤い薔薇から隣の相手に体ごと向き直り視線をやれば口元に穏やかかつ、柔らかな弧を描きつつ、よもや自由気ままに動き回り時には悪戯を仕掛ける意思のある薔薇だとは梅雨知らずの発言の後「アリスを探してるの?」と己を呼んだ愛称、それが誰かと間違えているのだろうと言う推測の元でゆるりと首を傾けて )
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