赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>仔鹿
アリス…?( 彼の口から出てくる言葉を聞き漏らさないように耳を傾ける。そんな中、聞こえてきたのは聞き馴染みがあり尚且つ違和感しかない単語で瞳を丸くさせる。ぽつりと本音が漏れれば呆気に取られた表情をそのままに。続く言葉からも出てくる言葉から自分がそのアリスなのだということを理解する。困ったな、呼ばれ慣れない名で呼ばれることに反応できるだろうか。一番最初に思い浮かんだことだった。本来の名を名乗るべきだろうか?否、それは今すべきことではないだろう。城というものを目指していた身からすると城を目指すべきなのだろうが…「キミはどちらから来たんだい?」折角出会ったのも縁だ。ほんの少しの会話からだが話しが通じる人物だろうと判断できる。ならば、彼と共に行動するのが一番ではないのだろうか?という考えがそんな問いを発していた。問いが口から出るまでは数十秒程だろう。表情は変わらず穏やかなもののまま緩やかな動きで腕を組んで。 )
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