赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
通報 |
>ハンプティダンプティ
うん!ビルちゃんにもじょーおーさまにもナイショなの!はんぷりーだんぷりーさんもしーっ、ね!
(外観と同じく一歩足を踏み入れればtheメルヘン、といった如何にも不思議の国テイストな設えが客を迎えて。しかしそういうものに心擽られるお年頃故、いっぱいに開かれた口からは黄色い歓声が漏れ出よう。それを掻き消すように聞こえてきた歪な笑い声にちょっとした懐かしみを感じては、首の横で桃色を揺らしながらそちらを見遣る。レジに佇んでいたのは赤と白の髪を持つ男性で、収監されていたのが精神病院だからか、その様子がどうにも隣人と被って見えてしまう。じろじろと覗き込む双眸を此方からも遠慮なく見つめ返せば、はっと何かに気がついたように相手のほっぺを両手でべちりと包み「不思議なお目目ー。オリバーとは反対だ!黒が白で、白が黒!」珍しいものを見た興奮に歓声を上げ。お付きの人は、と問われ合点がいったように頷けば手を離して事情を説明。やたらと細い指を一本口に当て、シシシと妙な笑みを浮かべながら秘密の共有をお願いしよう。撫で回す手に緑髪の彼の人を思い出しては同じように頭を擦り付けて「今日はね、お菓子を見にきたの!まだお仕事お手伝いしてないからお金はないんだけどね、早い内から悩んでおいたらお仕事終わったらすぐにプレゼントできるでしょ?」そう自身の計画について語りぴょんぴょんと跳ね。あ、と思い出したように眉を上げれば「これね、はじめましてのプレゼント!可愛かったからごめんなさいして持ってきたの!」隠していた野花を差し出してから、ショーウィンドウを見てもいいかと首を傾げて。)
トピック検索 |