赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>望愛
―――。(顔を撫でる風は夕暮れ時の冷たさを仄かに持っていて、冷たいからこそより澄み切った空気は穢れを知らない彼女の瞳を連想させた。視線の先を合わせるように、己にとっては慣れたその景色を数秒黙って見つめ、そうして彼女から綴られた感想に頷いて。二度目の感想、その言葉に合わせて彼女の顔が己へ向けば自然と景色に向けていた己の視線も彼女へと戻して、そうして驚いた。溢れている彼女の涙に気が付けば景色の見える位置に置かれている椅子の一つに腰を下ろしてから零れる涙を胸ポケットに入れる紺色のハンカチで吸い取って「……お嬢ちゃんが迷い込んだのは手前の薔薇庭園。その奥には広い森が広がってる、その奥には遊園地だって有るしこれを買い込んだお菓子屋だってある。遠くから見て綺麗なだけじゃないんだ、楽しい場所だって沢山有る。だから遠目に見て感動するのは未だ早い」愛しているこの国を見て感動してくれたのならばこれ以上に嬉しいことが有るのだろうか。ゆっくりとした落ち着いた声色で見える範囲の説明を行って、そうした時間を過ごしていればメイドの一人が"此処にいらしたんですね"と声を掛ける。どうやら楽しい時間はあっという間、呼び出しが掛かってしまったらしい。彼女の頭をぽんと一撫ですれば「メアリアンが部屋まで連れて行ってくれるから心配は要らない。また会いに行くよ」ゆっくりと彼女の身体を下ろせばハンカチを握らせて、呼びに来たメイドに彼女を確りと託してから片手をひらりと揺らしてその場を後にしようか)
(/お返事ペースが遅く申し訳御座いません…!これ以上は睡魔に勝てそうになく、本日はキリが良さそうですので回収をしつつお暇させて頂きます…!またお時間が合いましたら是非お越しくださいませ!お話しできるのを楽しみにしております…!お相手有難う御座いました!)
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