赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>望愛
(シンプルな部屋を覗けば暫し考えるような間を置いてから彼女に預けていた紙袋を受け取って、中から手の平ほどの大きさのキャンディーブーケを取り出せば飾りっ気の無い部屋のテーブルの上へそれを飾って「次に来るときにはお嬢ちゃんの瞳と同じくらい綺麗な薔薇を持ってくる。俺の一番好きな花をお嬢ちゃんにも好きになって貰いたいんだ」キャンディで作られた花束は陽の光を受けてキラキラと光り、透き通り、それはそれで部屋に鮮やかさを作ってくれて。要は次を作る為のちゃっかりとした約束を取り付ければ、何処か一生懸命な様子の彼女に釣られて自らも少しだけ頭を傾け「――先生、にはもう。……嗚呼、わかった。秘密にすると約束する」"会えない"と綴り掛けた言葉を飲み込めばゆるりと傾けていた頭を元の場所に戻して、今度こそ意図をもって彼女の動きを真似て自らの口元へ人差し指を添えつつ承諾を)
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