赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>望愛
―――、(力強い腕で抱き上げるのは余りにも容易い、それ程までに彼女の身体は軽く華奢だった。近づいた彼女の顔を今一度確りと覚える様に見つめれば、何を言うよりも先に己の顔へと伸びた細い指に合わせて片目を伏せて。伝えられた言葉に小さく吐息を漏らすようにふっと笑みを落とせば目尻に皴を刻む様にじわりと広がる暖かさを感じつつ「お嬢ちゃんの方が綺麗だ。空と同じ、何処までも澄み切った綺麗な青。」伏せていない方の瞳で彼女のまぁるく大きな瞳を見つめて、ゆっくりとした足取りで城へ向かいながら「俺もお嬢ちゃんと同じ赤の城で暮らしてる。困ったことが有ればすぐに呼んでくれ、お嬢ちゃんの為ならいつでも助けに行くと約束する」細い身体を確りと抱き留めつつ、突如のことで不安だらけだろうそれを補うには未だ少し不安が残るかもしれない約束を送って。暫し迷路のような薔薇庭園を進めば、漸く到着した城の入り口。扉を開き、中へと入れば広がるのは絢爛豪華な間で。己の姿を見たメイドの一人が歩み寄れば挨拶を交わした後に「アリスの部屋を一つ頼む」と指示を送り、抱えたまま顔の近い彼女へ「この服装をしているのが城のメイド、俺がいない時はメイドが力になってくれる」此処で生活するのに一つでも不便を無くしてやりたい。そんな思いからだろうか、何よりも支えになる存在の紹介を行って)
>キキ
オイオイ、今更気付いたか?ジャックお兄さんは見た目も中身も良い男の男前なんだぜ(一通り思いを全て吐露したのだろうか、幾分か落ち着きを取り戻した彼女に気が付けば先のおちゃらけを再度引っ張り戻されたことに咳ばらいを一つ行ってから口角を持ち上げて肩を竦ませて見せ。次に上がった住人の名前を聞けば、己らが大事だと思うのと同様、彼女だって最初に目を掛けた住人を大切に思って当然。頭を一度縦に揺らして「―――イイ男のジャックお兄さんが良いこと教えてやるよ。公爵夫人の所で恋まじないを頼んでみな、上手くいけばその特別なやつと何か良いこと有るらしいぜ」そこでふと思い出したのは共に働くメイドがきゃっきゃと愉し気に話していた内容で。彼女のそれが恋かどうかは置いておき、特別だと言うならば多かれ少なかれ何かしら効果が見られるのでは。彼女の背をポンと叩いて「上手く行ったら美味いお菓子を俺まで運んでくれよ、キュートなメイドちゃん」からかうような軽い声色で付け加え)
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