赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>公爵夫人
ハッ、俺への口付けは高ェんだ。借りは返させて貰った。
( 中身の無くなったグラスを少しの距離遠ざけてから立ち上がる。少しばかりのくらりとした頭の揺れる感じを覚えたが知らぬ振り。これ以上の長居も無いだろう、城へ帰ろうと一歩歩みを進めたその足は忘れられていなかった見返りを求める声によって静止させられる。鼻を鳴らして一喝。ひらりと片手を閃かせ相変わらずな傲慢極まりない言葉で勝手に全てを終わりにしてしまうも続けられた所謂欠点には薄く目を細め。「…少しもか?」“何も”が示す度合いは文字通りなのか。少しの興味と今度は確実に宿る危惧の色が見え隠れした問い掛けを送り。少しお酒を楽しんで帰宅だったはずが当初の予定と大幅な狂いが生じている。まさか寝泊まりの許可まで与えられるなんて。今一度ズレた体の向きを相手に合わせて向かい合えば一拍、二拍、の沈黙を落とした後「__お言葉に甘えるとするか」答えは決まった。どさり、再び椅子へと腰を下ろし肺より深い深い息を吐き出して )
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