赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>白の騎士
随分な呼び名を付けられてるんだな。
( まさかあの紳士気取りの彼を“馬鹿王子”だなんて呼ぶ人が居たとは。同情も何も無いがやれやれと肩を竦めると続いて顔だけ変わった手抜きのその姿に今一度、今度は口だけの「やめろ」と言う静止を掛けて。「__煙に噎せたのをてめェのせいにする位にはいい子だったな」何を以ていい子と表すのかはわからないし、完璧にいい子だと判断するには深く知り合っていない。それでも一番最初に思い浮かぶのはくり返された謝罪で。短くなった煙草の最後の煙を細く空へと昇らせた後にポケット灰皿へ。それを再びスーツのポケットへと戻せば「城には居るが探検する程餓鬼じゃねェ。__で、そのジョーカーって奴は城に住んでんのか?」ケッと吐き捨てるように前者を、続いて少しの興味を覗かせて後者を問い掛け。どうやらこの国には城が二つ存在するらしい。これも初耳だ。少し気難しい位でほいそれと他者の首を切り落とすだろうか。慈愛の塊のような赤の女王とはまるで正反対のような人柄を想像する。「酒も煙草もまだ楽しみたいんでな。当分行かねェよ」ハン、と一度鼻で笑ってから取り敢えず小指を差し出して。指切りげんまん、なんて子供のするそれのようだ )
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