赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>ジョーカー
お茶飲み仲間だったらきっと帽子屋さんの事好きだから逃がしちゃうでしょ。それじゃあ駄目。
( 何がどう駄目なのか。具体的な所は言葉にせずにひっそりと胸の奥の奥に潜ませよう。鉄格子の一番端を上から下へ、下から上へ、と雑巾滑らせれば真っ白だったそれは少しのサビと埃で灰色に。あぁ、白なんてあっという間に変わる。いつしか口元に蓄えていた笑みは消え真顔で雑巾を凝視するも視界の隅にウォッカの瓶へと伸ばした相手の手が映れば瞬き一つでこの世界へと帰還。「随分とたくさん飲むんだねぇ」視線を灰色から瓶へと移動させ緩く首を傾けつつそんなに美味しい物なのか、と言う疑問を宿した呟きを落として。それにしたってこの状況はもしかしたら囚人と看守のそれにピッタリなのかもしれない。悪い事もしていないし鎖にだって繋がれてはいないけれど格子を磨く様子を椅子に座りながら__なんて監視のようだ。二本目の鉄格子を磨く作業に取り掛かると同時に「なら、」と前置きを。「私もいつか追い出されちゃうかもしれないねぇ。だって女王様候補になる人はきっと優しい“良い人”でしょ?私もわるぅい事いっぱい考えるからね」キュッキュとやけに響く音の中でにぃんまりと口角持ち上げて含み笑いを続ける。楽しくて楽しくて仕方が無い )
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