赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>メアリ
___。(ガサ、ガサ。草木を掻き分けて進めば時に選別した草花を麻袋の中に入れて。複数ある腕を器用に使いながら仕事をしていると、視線の先に目に入ったのはカエルやウサギのような動きで飛んだ少女。糸のように細められていた瞳を少しだけ開くとその姿を追い掛けるように視線を動かして「――アリス。アリス、」最初は呟くように、二度目は複数ある腕を二本使い自らの口元に宛がってメガホン代わりに使用しつつ少し声を張り呼び止める様に。「そっちに行ったら道が悪くなるよ」呼び止めた大きな理由は、森をよく知るからこそか。彼女の進む方向が道の作られない獣道ばかりの場に出るから。「遊園地に行くならそっちより、こっち。お菓子屋さんなら、こっちから」口に当てていない腕を使い広がる道を選ぶように人差し指を伸ばしながら道を伝えて)
>キキ
良い人、かは分からないかなぁ。(うーん、と間抜けた声で考える間を作ればんふふと噴き出すように笑い声を交えて。牢屋の中に対する興味が彼女の口から現れると「――ボクの匙加減かな。僕の機嫌が悪かったら捕まえちゃうし、機嫌が良かったら見逃しちゃう」人差し指をピンと伸ばしてあはは、と酒交じりだからこそのご機嫌な緩い笑い声と共にとんでもない返事を。暫し地下に向いて階段を下りていくと扉を開き、ずっと奥まで広がる自らにとっては見慣れた牢屋を一瞥。「――ずーっと過ごされたら今頃満杯。そうじゃない、ってことはこの国に悪人が出て無いってこと。……な、訳が無いんだよ。」トントン、と足音を共に数歩先を歩けば真っ白な雑巾を彼女へ渡し、「気付いたらいなくなっちゃうんだ。不思議だよねぇ」空っぽの牢屋の中を覗き込み軽口のように続け)
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