アリスは憂鬱な夢を視る　/　半無登録、指名制　/　NBL　/

＞サラ

(暫くの間の後に現れたその姿、目を凝らして捉えるよりも先に頭部に落ちた衝撃。その動きが齎すのは痛みではなく心地の良い温かな刺激、一呼吸ほどの間を置いた頃合にてその衝撃が頭を撫でていたものだと理解が行くと一度だけ態とらしく顔中をしわくちゃにし、舌打ちを。「お前は中々にキモの座った女だな、アリス。」片方の口角を釣り上げ、先の不貞腐れ顔をかき消した後に「まぁ良い、素敵な月が顔を見せてるのに揉めるのは無粋だ。今宵は愉しく過ごそうぞ」ぴしり、と扇子を閉じてはその先を彼女へと向け悪戯を含んだ顔つきのまま隣へ並び「エスコートをしてやりたい所だが、生憎と俺の目はポンコツなのだ。電気の下だが、月を見ながら飲む酒は悪いものじゃないぞ。＿酒は？、飲める口か」先ずは漸くしっかりと向き合えたその姿を見据えた後に、彼女の見た目から幼子じゃない事をいい事に誘いを述べて「美味しい酒が有るのだ、」月の見える特等席、オフホワイトのチェアーは日中こそお茶会をするのに使われている物だろう。その場を示した後に彼女の手を取れば強引にも引き連れるように手を引いて)