赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>公爵夫人
( ふと、感じたのは違和感。己の顔を見たいのなら自分から近付いてくればいいのにそれをしないのは何故か。自分は暗闇の中に居るのに相手は電灯の灯りが広がる範囲内から出ようとしない。──あぁ、そう言う事か。澄み切った冷たい空気が後押しをするようにヤケに冴えている勘はけしてハズレではないはずだ。先程と同様片手をポケットに突っ込み小さな携帯灰皿を取り出せば随分と短くなってしまった煙草の先をそれにぐり、と押し付け火を消してから距離を詰めるために静かに歩みを進め。「…これで見える?」そうかからずして電灯の下にその身を晒しては口元に柔らかな笑みを蓄えつつ徐に片手を伸ばし「よしよし、ここまで頑張って来たね」犬か何かにするそれの如く目の前の相手の頭をやわやわと撫でて )
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