赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>レオナルド
(小箱を開き、姿を現したのは気品と言う言葉が相応しいコームで。目を引くそれを数秒程見つめてから小箱より取り出し様々な角度にて眺め。華やかで、かと言って上品な、それが嬉しいのは勿論のこと。何よりも嬉しいのはこれを前以て彼が用意してくれたと言う経過があるからか。くつくつ、と喉を鳴らし喜びを隠さずに眼を細めれば「つけろ。」浮足立つ気持ちを抑えながらそれを一度彼の手へ戻してから自らの頭を寄せて、それが自らに付けられるまでの間を大人しく待てばゴソりと自らの上着のポケットに忍ばせていた小さなケース、銀色のケースに白いリボンが飾られたそれを手に握り。彼へ命じた通りに飾り付けて貰えば顔を上げて「世話になったと思うのはお前だけではない。美味い飯が食える生活もお前有ってのこと。これは感謝の気持ちだ」上機嫌の儘に握っていたケースを彼へと向け、中にはピアスのセットが。紫色の和紙を使って作られた折り鶴を樹脂で固めた物に繋がれるのは濃紺の小振りな水晶。「今つけてるのを外せとは言わん。だが付けろ。――新しいのを開けろ」彼の耳元を彩る青に指先で触れれば何とも横暴なそれを命じて、それがどれ程身勝手な物と言う自覚は無い様で)
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