赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>レオナルド
(外に出るとなればと小脇に抱えていた揃いのジャケットを羽織り、嫌だと言っても無理やりと連行するつもりだったのだが、思いがけずに拍子抜け。鈍臭く察しの悪い己にも伝わる彼の雰囲気は、外に出ることを喜んでいると読めた。此処で渋々と言った態度を取られるよりも幾分も気分が良く、先を進んでしまった彼の姿を追い掛けて。弄れでは有るが基盤は単純故か、自らのそんな様子を見て″何かいい事でも有りました?″なんて通りすがりのメイドから指摘を受ける始末、″何でもねぇよ″と相変わらずの無愛想で返事を行いながら、改めてと言う様子で伝えられた″彼″として紹介を耳にして。男同士だと言うのが理由なのか、接する際の気楽さが気の抜け方に繋がり、クアと大口を開いた欠伸を行ってから「手伝ってくれんなら宜しくしてやる」なんて何処までも彼を巻き込む返事を向けて。外に出れば肌を刺すような冷たさがあり、顔に触れた雪は直ぐに溶けるくせに冷たい。銀色のバケツと剪定鋏を持てば「枯れちまってる薔薇を切る、これだけだけど量が厄介。見っけたら教えろよ」雪を被っていては尚のこと見付けづらく、目を凝らしながら薔薇を覗き込み「体冷えんだろ、その後に暖炉の前で温まりながら飲むビールは美味いんだぜ」この時期に外に出た者にしか味わえない特別なそれを教えるように話題に挙げ)
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