赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>仔鹿
…まあな。
(ダラリと背を丸め庭園を進んでいると聞こえた此方の体調を伺う声に、曖昧な肯定を返し顔を向けると、大きな鞄をぶら下げて不思議そうに此方を見る明るい茶髪の若者の姿が見えた。肩を貸してくれるという相手に「助かる。」と低く囁く様な声量の言葉を落としてのっそり腕を回し、相手を潰してしまわない程度に体重を預ける。「アリス?…、少なくとも城には行かねえ。」行き先など決まってはいない、唐突に出てきたアリスという単語には微かに首を傾げ黙って考え込むと、あまりに縁遠い場所だと一先ず城という選択肢は除外しておき。相手よりも自分の方が余程怪しいヤツだろう、自己紹介を受けて勝手な自嘲が始まれば知らず口角を持ち上げて「…録座だ。」と言葉足らずながら一応自分も名乗って。)
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