xxx 2018-06-03 19:25:29 |
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>29 夏目 央
ええ、是非そうしてあげて。きっと可愛気のない反応をするけれど、悪い気はしていない筈。
(今の彼女の言葉から伝わるのは、彼の為に何かをしてやりたいと言う純粋な思いやりの気持ち。元の世界、"ヒト"として生きた世界から切り離されて未だ間もない彼女には、ヒトの温かみがまだ残っている。ヴィペールだけでなく、この館に住まうモノ達がその温かみに触れる事――それこそに価値を感じていた。勿論、目の前で少しずつ変わり始めている彼女に対しても。ティーカップを置き、向かいに座る彼女と確りと視線を合わせて微笑むとぎこちない褒め言葉に"ありがとう"の意味を込めてそっと頷き)
あなた、此処へやって来てから自分が変わったと――そう感じた事はある?
(彼女の確かな変化を、彼女は感じる事が出来ているだろうか。己の変化に気付くと言う事は、この館へ招かれた死にたがり達にとってとても大きな意味をもつ。よく磨かれた銀のフォークを手に、皿の上のケーキを一口大に切りながら軽い世間話をする様な自然さでそう尋ねた。あくまでフランクに接する己と、密かに胸を痛め僅かな蟠りを抱える彼女。その噛み合わない空気をよく感じ取れているからこそ、フォークの先に刺した一口分のケーキを彼女の口元へ差し出して)
そう、だからあなたと同じ。死んで、何もかも終わらせて、楽になりたいと…そんな風に思ったのは、あなただけじゃないって事よ。
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