助手 2018-05-23 21:25:11 |
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っ、ジョン…君は今のままでいい。僕らの家以外では愛嬌を振り撒く君でいい、それがある意味で自然体なんだろう?僕だけが無愛想な君や怒っている君を知っていればそれでいい。君に近づく女は君の彼氏という肩書きが欲しいだけだ、そんなもの君の言う通りただのアクセサリーでしかない
(ジョンが不意に立ち上がり隣に座りさらには体をピタリと密着させてこちらを見上げてきた。体の血の巡りが激しくなっていくのを感じる。脈拍があがり、それなのに息が詰まりそうになる。ジョンが完全に酔っているのは分かっている、きっと明日になればこの会話は覚えていないだろう。だがアルコールによるものだとしても、もし今の言葉がジョンの心からの言葉だとすればなんて甘美な言葉なのだろう。『僕に依存してくれれば良いんだ』…その言葉がぐるぐると頭を巡り何度も頭の中で反復する。心を鷲掴みにされた気分だ。自分の頭の良さは自覚しているがそれ故に周りから疎まれもしたし、酷い言葉も言われた。それを気にしたこともなかったし、孤高であることは仕方がないことだと思っていた。だが今、自分のことを拒絶することもなく共にいてくれて、さらには依存しろなどと言う人間が目の前にいる。ジョンにはいつも側にいてほしい、構っていてほしい、少々の無茶は許してほしい…そんな想いを持っていても許されるならば、ずっと、永遠に、許していてほしい。隣に座るジョンのほうに少し体を向けると右手をジョンの首筋に伸ばし、後頭部を後ろから支える。理性はギリギリのところで保たれていた)
……あぁ、でも…ダメだジョン…僕は…これ以上弱くなったら、僕じゃなくなってしまう。君のことを幸せにしたい、でも僕はこのままじゃ…君のこと以外考えられなくなる。君は危険だ…
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