助手 2018-05-23 21:25:11 |
通報 |
(『シャーロック』と名前を呼ばれるそれだけで胸がじんわりと暖かくなるのを感じる。心地よくて安心できて頭を麻痺させる甘い麻薬のような、そんな感覚。その幸福と再びジョンがこちらを向いてくれた安堵で涙目のまま思わず笑みを浮かべてしまう。きっと情けない顔をしているだろう)
君に矛盾を指摘されるなんて…僕の頭脳も落ちたものだ。でも最初から…君と出会った時から、僕は君がいないと何もできなくなっていた。逆に君がいれば、きっと僕は何でもできる。君が僕に優秀な探偵であれと言えば、きっと僕はそうあれる。
(自分の腕のなかからこちらを見上げるジョンを見つめながら先程までぐちゃぐちゃになっていた感情がすっきりと整理されていくのが分かる。旧友によって引き合わされ初めて事件に挑んだあの日から、シャーロックはジョンの言葉ひとつで動く体になっていた。自分がひけらかした推理を「素晴らしい」とほめてくれたあの日から、ジョンに心を奪われて落ちていくのは決まっていたのだ。そのジョンが求めることならばなんだってできる。ジョンの心を埋められる、幸せにできる…ジョンからの言葉を聞いてシャーロックはようやく自分の想いを受け入れたのだった)
でもソファの隅に押しやるのはいただけないな。あと精神科医の受診も断る、君になんとかしてもらうよ。ジョン…僕だってもう遠慮しない
(お互いが足りない分を埋めあってお互いが相手がいなければ成り立たない、相手を自分のものだと縛って離さない、そんな危うくて甘い関係になってしまおうともう構わない。ジョンが居てくれればそれで良いし、ジョンはシャーロックをシャーロックたらしめる存在であるだろう。腕の中で悪戯に笑むジョンを再び抱き寄せると手を後頭部に添える。そしてゆっくりとした動作で口づけた。今度は唇を長い時間離さずにいて、その幸福な痺れを堪能していた)
トピック検索 |