助手 2018-05-23 21:25:11 |
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…君は困った奴だな、好きだと言ったり突き放したり、矛盾してるのは君の方だ。本当に、僕がいないと何も出来ない、困った探偵だ。
(不意に駆け寄って背後から抱き竦められれば驚いたようにその手を止める。困った奴だ、と言いながら呆れたように笑うその表情は普段通りのもの。離れて行くなと、泣きそうになりながらしがみついてくる相手から思い出されるのは、やはり小さな子ども。何だか自分が母親のような気持ちになって再び困ったように溜息をつく。相手の腕の中で身体の向きを変えて相手を見つめると、シャーロック、と彼の名前を呼ぶ。)
そんな事はない、君が推理の出来ない鈍間な探偵になるなんて事はあり得ない。君は日中嫌でも1人になる訳だし、君があんまり僕にくっついて邪魔だと感じたら、君をソファの隅に押しやる。…知ってるだろう、僕は君に遠慮はしないよ、シャーロック。仕事をしなかったら出て行くって、君を脅す事だって出来る。
(相手と向かい合ってその瞳を見つめたまま、その口から出るのはからかうような言葉。きっと彼にしか見せないのであろう悪戯な笑みを浮かべながら、情けの無い顔をした探偵の頰に軽くキスをひとつ落とし、愉快そうに笑いながら。)
別に落ちたって良い、…もし君があんまり僕に夢中になって何も手に付かないようになったら、良い精神科医を紹介してやるさ。
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