禁断の果実

禁断の果実

悪魔  2018-05-21 14:45:41 
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神父と悪魔の禁断の恋……。

「───嗚呼、愛しの神父様。」

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  • No.50 by グレル  2018-06-28 20:45:26 

…ありがとうございます。どうも子供だけは苦手で、やはり猫の姿は不憫ですね。
(子供達の魔の手から無事救出されたのにほっと溜息をついた。ボサボサになった毛並みをザックの優しい手が整えてくれて、やはりこの人に撫でられるのはとても特別な事のように思える。ゴロゴロとなる喉は無意識で、じんわりと伝わる温かい体温に甘える様な声を出してしまった。はっと我に返りキリッと表情を引き締めれば「ここら一帯は人が少ないですね。此処なら…」ザックに連れられたのは街の中心から離れた場所。一通りの少ないこの場所なら人目を気にせず魔法を使うことが出来るはずだ、先程の黒い雲は既に太陽をすっぽりと覆っていた。街の人達は雨が降るのだろうと勘違いしているのか雨に備えて準備をし始めている。太陽の光が遮断され自身にすればとても好都合、ザックの腕の中から飛び降りればすっと瞳を閉じる。ざわざわと揺れ動く木々達、自身の中から湧き出るように感じるこれは魔力。その流れそれに従う様に体を預ければぶわりと風が舞っていく、骨の軋む音を聞き届ければ黒猫の姿から本来の姿に戻っていく。漆黒の羽を広げゆっくりと瞼を開ける、「今から気配の元を辿っていきます。ザックさんはこちらへ…」相手の元へと歩み寄るとそっと片手を拝借して、自身の隣へと連れていく見え隠れする気配を辿るには少し多めの魔力を消費してしまう。それと先程から若干感じていた渇き、朝のキスで補っていた筈が、空腹を訴える自身の腹を数秒見つめれば、ザックさん…。と相手の名を呼び掛ける振り返る相手の後頭部に手を回せば、しっかりと相手の顔を固定する。逃げ場のない唇に噛み付くようなキスを落とし、何度も聞こえる短いリップ音。もう片方の手は相手の腰へと絡み付ける、自身の体とザックの体は密着し短い息遣いの音だけがこの場に響いていた。何度見てもザックの接吻をする際の顔は唆られる。自身のものにしてしまいたいという欲求が顔を出し始めた、ザックを傷つけたくないが為に封じ込めたこの独占欲。悪魔は欲望と絶望、怨念が集まりできた存在だドロドロと絶え間なく流れ出す欲望の感情に蓋をするべく相手の唇をぺろりと舐め上げたのを最後に体を離す。そして悪戯な微笑みを…腹は満たされ魔力の質がどんどん上がっていく、クスッと笑みを漏らせばザックと自分との間に出現した無数の魔法陣。鈍い紫色の光を放つ其れに手をかざせば光は四方八方へ飛んでいった。之なら数分で目的の〝元〟を見つけることができるだろう。「ザックさん…俺に守られていてくださいね。俺は死ぬ事はないけれど、貴方を失うのが死に等しいほどの恐怖ですから。」懇願するようなそんな表情を浮かべて────。)

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