主 2018-05-19 00:25:47 ID:6c097ff19 |
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>>62 アルフ兄様
わ、私も、ケーキ、食べていいんでしょうか……?
(放された手を口元にあてがい、残り一切れのケーキを共に食べていいのか迷う。彼が作った料理はどれも逸品で、食欲のない時でも食が進む。それは件のケーキでも同様で、兄弟皆が口をそろえて美味しいと言っただろうそれを自分なんかが食べても大丈夫なのかという疑問だった。
調理場に向かっていく彼の背を小走りで追いかけて、服の裾を掴む。しばらくその状態で視線を彷徨わせる。我ながら珍しいお願いをするつもりで、その願いも自分が実行に移すには多少なり勇気がいる行為であるために口ごもる。果たして決意を固めると、本物のターコイズを思わせる鮮やかな青をのぞき込んで)
わ、私も、手伝います……。
あと、その、中庭で、お茶がしたい、です……。
>>67 カティちゃん
……。
そう、ですね、笑顔がいいです……。
約束です……!
(返されたハンカチと、表紙の青い鳥を見比べて、一つ涙が零れ落ちる。苦しいとか悲しい感情ではなく、ただ純粋に嬉しかった。この感情を授かってからは、なかなか何に対しても信じられなくなっていた。だからこそ相手が自分に対してどう思っていても、良いようにはとれず苦しみ続けている現状だった。そんな心境でも妹の言葉は嬉しく思い、まだ完全には浸食されていないと教えられた。一つ涙が零れれば、そのあとも続けざまに溢れ出る。ハンカチで目元を軽く拭う。口元が緩む。頬が熱い。心がこんなに軽く感じたのはいつぶりだろうか。今なら笑えないだろうか、と思い今できる範囲での笑顔で約束を交わして)
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