匿名さん 2018-05-08 21:00:30 |
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>パンドラ、奏音、燈
灰谷「とても…ふふ、おいしいです。作ってくれてありがとうございます…。」
(一口間で見ては一気に香ばしさの広がるトーストを咀嚼しては頬をおさえて舌鼓を打つと、燈に続いてパンドラに感謝を伝えて。この時間が、私に終わりが来るまでは続くかもしれないことを思うと、目の前の景色と、トーストの味が鮮明に焼きつくようでいて)
「私にもくれるんですか? ありがとうございます、ずっと…大事にしますね。もちろん私も、使うときはあなたが困った時に…」
(燈の手に渡された宝石に見とれていると、今度は同じものが自分の目の前に差し出されたことに気がついて。やはり同じように目が離せずにいると、鏡面になるほど傷一つない石面に自分が映っていることが認められて。…とても綺麗な宝石だ。しばらく見つめてからゆっくりと手を伸ばしてそれを受け取ると、胸の上で握りしめては、燈と同じように奏音が何か困った時に使うと約束して。あるいは、狼の力も使って…。さて、ポケットに大切にそれをしまい込んで奏音の顔へと向き直ると、彼女がどこか悲しみを含ませながらこれからの動向を聞いてきたことに気がついて)
「…奏音さん。 まだあなたには話していないことがありましたね。私、旅人をしているんです。時には東、時には西へ…という形で、気の向くままに足を動かすんです。そして…、同じく旅人なので、時には同じ場所に帰ってくることがあるんですよ。一度見たものが恋しくなって、思い立ったら踵を返すこともしばしばで。」
「…私は、彼女(燈)を送るために一度ここを離れます。でも。いずれは必ずここに戻ってきましょう。もちろん、燈さんがよければ、彼女と共に。」
(小さく息を吸い込んでは、机に両手をおいて優しく握り込むと、脈絡もなく自分の話をし始めた。この空間が静かになること、分かれることの寂しさと不安。そして…、孤独。ひとみの事を思い出すと、それはより共感することができて。ならば、少しでもそれを和らげては繋ぎとめることができうるものは何か。今私が思いつく限りでは、約束を交わすことただ一つで。)
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