BOUNTY and HUNTER / 〆

【基本的な世界観】
剣や魔法が日常的に存在し、人間と魔物が戦争を繰り広げる世界。多くの人間は魔物を打ち砕く戦士として名をあげる

【キャラシート】
ウォンテッド様
プロフィール／女／２０歳／フード付き革ジャン、ショートパンツ／短剣&銃を所持

アウトロー
アルフレッド(本名)/ウェイド(偽名)/男/23/軟派/灰色シャツに紅のジャケット、黒ズボン。腰には魔法弾をこめてうつ銃が２丁

【これまでの会話】

アウトロー

よぉ、旦那。おいおい、そんなに警戒するなよ。今日は仕事じゃないって。純粋に酒を楽しみに来たんだ。もちろん素敵な出会いもな
(人と魔物が戦争を続ける世、多くの人間が魔物を狩る戦士として名をあげるなか、この男アルフレッドは人間の犯罪者を捕らえ王国警備隊につきだし、賞金を得て生活するバウンティハンターだった。カウンター席に座りマスターに面倒事を持ってきたのかと睨まれたが今日はただの客だと肩をすかせ、ウィスキーをロックで注文すると面白そうな客はいないかと周囲を見回してみて)

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ウォンテッド様

──だからぁ、二十歳だって言ってんの！ 客が酒頼んでんだからよ、早く持ってこい！！(カウンター席から離れた、テーブルとソファがセットの席にて。組んだ両足を行儀悪く机上へ乗せ、偉そうな態度をとるこの女は、現在進行形で困り果てている店員に対し酒を注文しようとしている最中。ボロのテンガロンハットを深く被った彼女の顔は見えず、声と華奢な身体つきで女性と判断出来よう。して、貴方は気付くことが出来るだろうか。女の正体がお尋ね者の一人であることに)

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アウトロー

…ありゃ上物だな
(ウィスキーをあおりながら暫く周囲を伺っているとテーブル席から怒号が聞こえてくる。そちらの方を顔だけ動かしてチラリと見ればテーブルでふんぞり返る女が一人。スレンダーでショートパンツとくれば嫌でも男の本能を刺激されるが、それよりも重要なのは怒号を挙げる際にテンガローハットの下に見えた女の顔だ。国より高額な賞金がかけられた賞金首…何をやったかまではいちいち覚えてないが、金になる女なのは間違いない。アルフレッドはウィスキーのグラスを片手にテーブル席へと近づくと断りもなく女の隣に座って)
よっと、失礼…この子が欲しがってる酒、俺が注文するよ。俺が注文したんだから店の責任はないし、俺はこの子に恩を売れる…いいだろ？
(彼女が怒鳴り付けていた店員に自分が酒を注文すると伝え、ここで俺が仲介すれば問題ないだろ？と言いたげに口角をあげる。最後に相手の方に顔を向けウィンクを投げると同時に、この女が金になる賞金首であることを改めて確認して)

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ウォンテッド様

───あ"ぁ？(唐突に己の隣を陣取った貴方に対して、鋭い眼光をギラリ。威圧の声と苛ついた態度にて帽子の影から瞳を覗かせると、振り掛かる軽快なウィンクに此方は呆気に取られた顔。しかし、瞬時に相手を軽蔑するジト目を向け。初対面にも関わらず嫌悪感で満たされたオーラを醸し出しつつ、大袈裟な溜息を一つ吐いて)……いーけど。その恩、返す気はねーから(帽子の鍔を片手の指先で押し上げて、相手の顔をまじまじと観察。何処かで見たことがあるような無いような、久しい友人と何年振りに会うみたいに不思議な感覚に陥るも、緩く首を傾げるだけでそれ以上の追及はしようとせず。目前の快楽である飲酒が何より嬉しくて、独りでにニヤつきながら、頭を下げた後に店の奥へと消え行く店員を見送り)

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アウトロー

そんな冷たいこと言うなよ。ま、そのうち返してくれればいいさ
(こちらを覗きこむ強気な瞳、その様子からしてどうやらアルフレッドが賞金稼ぎだとは気づいていないようだ。こんな美しい女性と酒を交わしたうえ賞金まで手にできるとはとんでもなく旨い話だ。そろそろ懐事情も寂しくなってきた頃合い、楽しく飲んでがっぽり稼ぐとしよう。ウェイターが酒を持ってくると相手の分のグラスを受け取り、二人の視線が交わる間に酒が満たされたグラスを持ってきて)
俺の名前はウェイド、君の名前はお嬢さん？
(グラスを差し出しながらさらりと嘘の名前を口にし名を尋ねると、意図的に熱い視線を注ぐ。この女を国に突き出すのは確定だが、その前に少し『お痛』をしても構わないだろう。アルフレッドの心はとらぬ狸の皮算用でどんどん浮かれていき)

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ウォンテッド様

だから、その内も何も返す気はねーっつの…(既に己が国のお尋ね者だということがバレてしまっているなんて本人は知らず、呑気に貸し借りの念押し中。机上に乗せていた足を組み直しブーツの靴音を響かせては、並々に酒が注がれたジョッキを差し出されるのを確認し、「サンキュ」と礼を告げながら受け取って。早速口許へ近付けると、ぐいと雑にジョッキを傾け、よく冷えた飲料が渇いた喉を潤すのに嬉々とした声を自然に漏らすと)──くう～～ッ、美味い！！ オイお前、次持ってこぉい！(ほんの数秒で空になったそれを乱暴にテーブルへ置き、近くを通った店員へ次の一杯を所望して) ……あ？ で、何？(酒に勝るものは無いのか、漸く男の方を向けば勝手に自己紹介が始まっていたのに首を傾げ。相手の名前を聞くなり適当な相槌を打つと、自分は名乗ろうとせず)アタシの名前なんて、どーだって良いだろ？ どーせ、今日限りの縁だ。

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アウトロー

あー心配すんな、返し方ってのはいろいろある。俺の命を救ってくれりゃ感動的だが、俺はもっと…イイこと希望かな
(自分の手から離れたグラスに液体が留まっていたのはほんの数秒、あっという間に酒が彼女の腹へと消えていくのに軽く目を開いて。そこまで薄い酒でもないはずだが、この飲みっぷりからするに酒豪なのは間違いない。酔って潰れてくれれば事は簡単に運ぶがさすがに国から追われた賞金首がそんなヘマはしないだろう。酒の注文を受けたウェイターがちらりとこちらを見たので持ってこいと合図をおくる。このままでは破産は確実、なんとしてもこの女には金になってもらわねばならない)
つれないな…それじゃ、シェリーって呼ばせてもらおうか。で、シェリー…今日はご機嫌ナナメなのか？何か悪いことでも？
(どうせこちらも偽名なのだ、隣の席に座る男の側にあった酒瓶から名前を拝借すると勝手に命名してしまい。酒をあおり、店員を怒鳴り付けていたのには訳があるのではと話を振りながら、同時にいつ拘束してしまおうか機を伺って)

(/必要そうな情報は先にこちらに移しておきました。勝手に進めてしまい申し訳ありません…お越しになるのをお待ちしております！)

イイこと…？(貴方の答えを聞くなり眉間にシワを寄せ。不審そうな顔付きで隣の男を眺める彼女は、本能的な勘であまり関わってはいけない人種に出会ってしまったと直感。己の想像を脳内で再生するなり、ふと思案顔を。何を考えたのか、それを打ち消すように首を左右へ振って。自分の声と相手の了承を得るなり、店員が次の酒を運んでくることを嬉々としていれば、酒に強い彼女は男にツケを押し付ける気満々で)シェリー？ ……ふん、まぁいーけど。 …ああ、此処の店員が大人に見えないからって酒を売ってくれなかったんだよ、子供扱いされたら誰だって怒るだろ？(ウェイターに勘違いされるのも無理はない、なんたって彼女は華奢で童顔。背も小さく、それを誤魔化すようにブーツ履いており。お子様な待遇を受けるのが嫌いな己は割かし怒りっぽい性格、店内で暴れていた訳は上記のそれらしく)




（／部屋を作って頂き、ありがとうございました！御丁寧にこれまでの流れまで…！どうぞこれから宜しくお願い致します。実は１対１の成りきりは初めてでして… 可笑しな点などありましたら、御指摘お願いします（←）

物語を続けるにあたって、お相手様の苦手要素を教えて頂けたらと思います。また、これからの進行、メイン要素に関して何か御考えありましたら…！私は特に苦手要素などは無く、どんな成り行きでもばっちこいです！）

(/お越しいただきありがとうございます！改めましてよろしくお願いします！こちらもあまり1対1の経験はありませんので…特に気負いすることなくいきましょう！

こちらの苦手な方はオウム返しを連発する方ですが、ウォンテッド様であれば問題ないかと…！

また、今後の展開ですが以下のような内容はいかがでしょう？

高額な賞金がかかるシェリー(仮名)、その理由は国が秘匿していたある物を盗んだためだった。その盗品は人間と魔物の戦争を終わらせることができるものだが、国にとっては汚点となるもの。国家の秘密を守るためにシェリーを早く捕まえようと高額賞金がかけられていたのだった。そんな事情など露知らず、金のために彼女を捕まえようとするアルフレッド。だが酒場での騒動をきっかけに共に逃亡の身に…国から追われ、魔物からも狙われ、完全に孤立した二人は賞金首と賞金稼ぎの関係を続けるのか、それとも共に戦争を終わらせるのか…

ざっくりで細かいところは考えていませんがこのようなストーリーはいかがでしょう？かなりファンタジックになってしまうのですが…)

（／承知致しました！

わわ、素敵な設定！！大賛成です（←）何もかも任せっきりですみません、正直ウォンテッドちゃんの過去等を何も決めておらず、私の脳内をフル回転させ考えようとしていたのですが中々… 有り難いです。ファンタジーは好みですので、大歓迎です！）

(/ありがとうございます！では僭越ながら、ストーリー展開をリードさせていただいてもよろしいでしょうか？もちろんその都度ご意見言っていただけると嬉しいですし、選択肢提示などして一緒にストーリー考えていければと思っております…！
ウォンテッドちゃんの過去等々は最初は謎の女性ということでぼかしておき、後々判明していく、という形でも大丈夫かと！ミステリアスな女性は魅力的ですし、アルフレッドも口説きがいがあります/笑)

（／勿論です、ついて行きます先輩…！！（？／←）共に物語を作り上げて行くのがとっても楽しみです。諸々把握致しました、謎多きウォンテッドちゃん役頑張ります！！）

(/任せてください！！/笑

あとストーリー再開する前にウォンテッドちゃんと盗品の関係を選んでいただきたいのですが、
①シェリーは盗品が世界を救うものであることを知っていて盗んだ
②シェリーはなんか国が大事にしているからという理由で盗品を盗んだ(盗品が世界を救う鍵となることを知らなかった)
この２つどちらの設定がよろしいでしょうか？)

（／そうですね、悩み所ですが…②の方で宜しくお願い致します。）

(/了解しました！では大変お待たせいたしましたが、ストーリー再開しますね！おおよそ下のように進んでいきますが大丈夫でしょうか？あとちょこちょこモブだしますが…よろしいですか？)


そう、イイこと。言わなくても分かるだろ？
(断じて童顔が好きというわけではないが、棚ぼたに預かれるものなら預かりたい…そんな下劣な考えを巡らせているも、彼女はいっこうにそちらの方になびく様子はなく、残念ながら『おこぼれ』はなしになる可能性が濃厚になってきた。このまま外で飲もうと誘って拘束するか…などと考えていると、ふとある手配書のことを思いだす。それは紛れもなく目の前にいるこの女が写る手配書だったが、名前が記載されていなくて妙に印象に残っていたのだった。加えて幼い見た目に似合わぬ高額の賞金。手配書には20歳と記載されていたが、それにしても破格の値段だ。小娘ひとりにかける額ではない金額があの首にかかっている。どんなことをやらかしたのかは知らないが、向こう数年気楽に過ごせるのならそれでいいかと考えるのをやめて。

そろそろ時間も酒代も限界だ、彼女を外に誘いだそうかと口を開いた瞬間…酒場の入り口からドデカイ音が聞こえ、直後酒場はしん…と静まりかえる。その直後、静寂の中３人の男の足音が酒場に入ってきたようで、先頭を歩く男はお堅い上官の服を着たいかにもな役人、その両脇を固めるのはマスケット銃を持つ憲兵達だった。先頭の男は酒場をぐるりと見回した後テーブル席に座る女に目を止めてすっとその目を細くし)

『いたぞ。おい貴様、我々に同行しろ。自分が何をしたか分かっているだろう？』

おいおい、待てよ。俺が先に手を着けたんだ。横取りはルール違反だろ
(この状況を静観できなかった男が一人、アルフレッドだ。ここで彼女を連れていかれてはまずい。酒代以上の金をもらわなければ今までの努力が無駄になってしまう。アルフレッドはテーブル席から立ち上がると上官と彼女の間に立ちふさがるように陣取り三人組を睨み付けて)

（／大丈夫です！ 問題無しですー！！）


ふん、それでアタシに目をつけたってか？(腕を組み足を組み、先程から偉そうな態度を崩さない彼女は、鼻を鳴らすと多少嬉しそうに口角上げ。相手の目的は知る由もなく、大人に見られていることに気分上々。しかし、口を開いて言葉を紡ごうとした──刹那。酒場へやって来た３人の男らを見るなり、彼女は途端に顔をしかめ。自分を見付けるなり間合いを詰めてきたのに組んでいた足を元に戻しつつ、己を庇うように立ち塞がった相手の背後を見つめて。この状況を良いことに今なら逃げ出せそうだと内心、ソファに近接した窓の表面にゆっくりと片手の指先を添え始め)

(/ありがとうございます、ではこのように進めさせていただきます！それではこれにて背後は失礼しますね)

(絶好の機会、もとい金貨の袋をこんな真面目腐ったやつらに横取りされてはたまらない。財布は空っぽ、行くあてなしとくればもうこの賞金首を国に差し出すしかないのだ。そうやって場を乱した三人組の動向に目をやっていると、当然メインターゲットである彼女には注意がいかず、こっそり窓から出ていこうとしているのも気がつかなくて)

『構わん、まとめて殺せ』

(その言葉をきっかけに憲兵が銃口を向けた。途端に酒場は悲鳴と怒号に包まれ混乱状態に陥る。だがそこで慌てるほどアルフレッドはやわではない。銃口を向けられた瞬間、先程まで酒を置いていたテーブルを憲兵に向かってひっくり返す。テーブルと共に飛んで行く酒、慌てた憲兵達はめちゃくちゃに引き金を引き銃口が鳴り響いた。それをきっかけにさらに酒場は混乱していく。そのなかでアルフレッドは愛用の銃を腰から引き抜き待機する。テーブルが無惨な姿になり憲兵達の姿が見えた直後正確に２発、雷魔法を埋め込んだ弾を撃った。２発の弾は二人の憲兵を正確に撃ち抜き、憲兵の体に電撃が流れてその場に憲兵は崩れ落ちる)

は、これじゃ準備運動にもならないな

(そんな軽口を叩いて余裕綽々なアルフレッドだが、肝心の賞金首に注意を払うのをすっかり忘れていて。この混乱しきった酒場、窓からこっそり抜け出すのは容易だろう)

(しめた。ある意味良いところにあの男が居てくれたもんだ。老若男女の交わる声で混乱した酒場からそっと抜け出すように、予め指先を掛けていた窓をスライドすると、涼しい風が入り込み高さを主張するのに戸惑うこと無く、空中へ向けて一歩を踏み出して。意図も容易く、大胆に。２階から飛び降りた彼女は、受け身を取りながら地へ足をつけ。ざわめく周囲の声を気にもせず荒れた上階を置き去りに、何時の間にやらくすねた酒瓶を片手に逸早くこの場を去る為に駆け出して)───なははは！！ありがとなッ、立派な盾になってくれて！！(愉快な少女は変わった笑い声を上げながら、軽い足取りで行く先もなく逃走中。先程、庇ってくれた男性の安否は全くをもって気にしていないようだ)

(憲兵をノックダウンさせ、続けざまに共にいた上官らしき男にも雷の弾丸を撃ち込む。瞬く間に床に伸びる体が増え、とりあえず横取りを目論む輩は撃退した。重要なのはここから、いかにも彼女に恩を売ったように見せかけ警戒心をとく、あとは…流れるままに生活費をゲットだ。少々気取った顔を作り上げるとくるりと後ろを振り返って)
大丈夫かい、シェリー…って！！
(視界に入ったのは開け放たれた窓、ついで人々のどよめき、最後に彼女の笑い声と捨て台詞だった。甘かった、もっと早く彼女が情にほだされてその場に留まるような人間ではないことを理解すべきだった。足に力を込めると体を浮上させ窓枠に足を、そして宙へと体を放り投げる。眼下には酒瓶を手に走る彼女の姿が見えた。受け身をとって地面を転がった後、立ち上がる反動でまた走り出して)
おい、待てよ！恩は返せって言っただろ！
(彼女を追いかけだした時点で自分が賞金稼ぎだと悟られてしまうかもしれないが、彼女に逃げられてしまうよりかはマシだ。走りながら２発ほど弾丸を放ってみるがどちらも走っている状況ではまともに当たることはなく、彼女から少し距離を置いた後ろを走り続けて)

ゲッ、まだ追ってきやがる……！！ (このまま逃げ切り何処かへ身を隠そうかと思考を巡らせていると、懲りずに後ろへついてくる貴方の声が耳に届き。構うことなく走り続けながら怠そうに溜息を吐けば、盗んだ酒瓶を大切そうに抱えて軌道乱れる２発の銃弾をやり過ごし。そんな二人の追いかけっこに人々の視線は当然集中、街路に立つ人々は慌ただしく道の真ん中を彼女に譲って。風のように走り抜ける己は、何故後ろの男が此処まで追い掛けて来るのかを不審に思い。兵の仲間では無さそうだったが……だとしたら、考えられるのはきっと"アレ"だろう)やだ！！！ぜってー返さねえ！(忙しく地を駆けながら、バッと後ろを振り返って声を上げる。男の様子や距離間を確認する為に、その姿を視界に映そうとすれば)

(人々のどよめきが響く通りを全速力で走る賞金首と賞金稼ぎ。幸いなことに誰しもが二人に道を譲っていて彼女を常に視界に捉えることができている。片手に持つ銃の弾を風属性の空気砲に変えながら走り続けるもその距離はなかなか縮まらない。この騒動は徐々にこの街に噂として広がっていくだろう。早く捕まえなければ同じく彼女を捕まえようとしている輩に先を越されかねない)
はぁ？なんのことだよ！
(一方は奴は自分がもつあるものが狙いだと思い、一方は金のために彼女を捉えようと躍起になっている…二人の考えは完全にすれ違っているがその事実を二人が知るよしもない。彼女の言動から何かを盗んで賞金がかかったことは推測できるものの、ではあの金額になるほどのものとは…あの女は一体何を盗んだんだとアルフレッドの中で好奇心が少しうずいて。そして同時、アルフレッドは彼女がこちらへ振り返ったのを見逃さない。振り替えることで若干スピードが落ちた瞬間、右手に持つ銃に両手をそえ、狙いを定めて空気弾を放つ。アルフレッドの狙い通りにいけば彼女が大事にもつ酒瓶が砕け酒が体中にかかってしまうだろう)

(───嫌な音がした。此方へ真っ直ぐ飛んできた銃弾が的確に酒瓶を貫く。しまった、と思うよりも先に中の液体は手元を零れて溢れ出し)うわわわッ、……(慌てて身体を前に向け直すと、抑える間もなく指先から胸部を伝って地へ流れ落ちるそれに対して戸惑った声を上げ、走る動きを止めてその場にピタリと立ち止まり。折角手に入れたばかりの酒を早急に割られる失態に、己と相手に怒りを抱きながら、どうしようもない状況に目を回して)テメェ……マジでふざけんなよ…(酒の中身が狙いではなかったのか。沸々と沸き上がる感情を堪えつつ、服についた酒瓶の破片をなんとか落とそうとし。胸元に片手を添えて視線を下ろせば、数秒後に後ろを振り向いて貴方を恨めしそうに睨み付け)

(渾身の弾丸は狙い通り酒瓶を貫き瓶の中身を彼女の服と地面にぶちまける。これで少しは足止めになるかと踏んでいたが、現実に怒ったのは予想だにしない展開で、あろうことか彼女は立ち止まりこちらを振り返って)
……とっ…ととっ！
(こちらは先程まで全速力で走っていたのだ。相手が急に止まったのに気がつくまで数秒要し、ブレーキの行動を取ったものの実際に止まれたのは彼女の目の前の位置になり。こうやって立った状態で彼女を見下ろしてみると改めて幼い顔立ちと体つきだな、なんて失礼なことを思いながら片手に持つ銃の属性を炎へと切り替えて)
まぁまぁそんなに睨むなよ。酒場で助けてやったんだぞ？それにこれから俺を助けて貰わないと…
(当初の予定ではここで銃をつきつけ酒がついた服に着火されたくなければ大人しくしろと脅すはずだった。晴れて女を拘束、国に差し出し金をせしめる…だが、アルフレッドの計画を狂わせたのはまたも同じ原因だった。彼女の背後、まだ距離は遠いが数人の憲兵が走ってくるのが見える。先陣の憲兵がのされたので応援がきたのだろうか。アルフレッドはやれやれとため息をつくと彼女の肩に手をかけて)
隠れるぞ、シェリー
(半ば強引に腕をひっぱりこちらに来いと言いたいようで。どうやら路地に入り憲兵をやり過ごす作戦のようだ)

……(ゆるゆるとブレーキを掛け、目前で止まった男性を相変わらず一睨み。テンガロンハットの下から覗くジト目は貴方を見上げるように、癖毛であちこちに跳ねた明るい茶髪のロングヘアを風に揺らすと。酒が染み込んだ胸元を隠すように片手を添えつつ、貴方の言葉に応えを返そうと口を開けば)──えっ、ちょっと何…(突然に裏路地へ誘われるのに戸惑いの表情、勿論背後からでは兵など見えず、相手に腕を引かれるがままに移動して。この男は此処までして何をしたいのか。酒じゃなければ何なんだ、賞金首の彼女は貴方の行動を一通り眺めるなり、緩く首を傾げ。よく考えれば怪しい男かもしれない、果たしてこんな奴と共に居て大丈夫なんだろうか。しかし、相変わらず良い盾になってくれそうだという思考は離れず)