先輩 2018-03-26 09:24:42 |
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当たり前っすよ、好きな人の匂いに溢れた部屋で落ち着いていられないし。 ( 文句を言われも素知らぬ顔で、ふっと笑みを浮かべどこか自慢げに告げ。いつも気にしたことのなかった相手特有の匂いは相手の住まいに訪れることで明確になって、最初の方は逆に落ち着かなかったもので。 回数を重ねるたびにそれは心地の良いものになり、今では自分を安心させるものとなって。 「 そうなんすか?、たしかに高そう…、有名なんすねー、このお店。 あ、美味いこれ、 」 本命らしき手紙付きだったりそれらしいチョコは相手に見せるものだし事前によけて置いたのだが、通な相手にしか分からないものだったとは不覚で。 手渡されたチョコを受け取ると、その場で開け、小綺麗に並ぶチョコの一つをひとかじりすると、さすが有名店だけあって美味しくて。 既に他のチョコの品定めに入っている相手を見て、本命チョコではあるがあんなに食べたがっていたし、迷いつつもかじりかけのチョコを口に含むと相手の頬に手を添えこちらを向かせ、不意に口付けをすると、少しだけ舌先でチョコを転がし相手に味がわかるように口付けをして。 「 さすがにあげるわけにはいかないんで、これで。 」 唇から離れると、口付けのせいで相手の口の端についたチョコの残りを舐めとり、本命のものはあげられないけどせめて味くらいはと肩を竦め苦笑し。 )
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