先輩 2018-03-26 09:24:42 |
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!、薫さ、っと、先輩。 …これ、ご馳走さまでした。すっげー美味かったっす。朝、これのために早起きしてくれたんすね。 ( 相手はまだ昼食をとっている最中だったろうか、昼休みもまだ時間があるし出直して来ようかと思っていると、以前知り合った女性社員と話が盛りあがり。 入り口をさけて立ち話をしていると、後ろから聞き慣れた声が。 嬉しさのあまりばっと振り返っては危うく、というかもうほぼ二人きりの時の愛称で呼んでしまっていて。 言葉を詰まらせつつ言い直し。 今まで話していた社員に軽く別れを告げ、相手の手を引いて近くの柱の陰にくると一呼吸置き、満面の笑みとともに礼を言って。 「 …苦しいっすよね、これ。 これでも反省してるんです。 …でもまたきっと付けるから、その時はもう少し下にする。 …じゃ、午後も頑張ってくださいね!、 今週中にスイーツのお店探しときますー、 」 ふと目に入ったキツく閉められた首元に手をかけ、ネクタイを緩めるとすぐに自分のつけた後が目に入り。 困ったように眉を下げ反省の意を示し、元通りにネクタイをしめつつ、柱越しに往来する人に聞こえないように耳打ちして。 顔を上げ、いつものへらへらした表情に戻れば時計を見やりそろそろ午後の仕事の時間だと踵を返し。 )
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