先輩 2018-03-26 09:24:42 |
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あ、ほ、ほら、ホラーの中にも得意とか苦手とかあるじゃないですか、はは、 ( ホラー自体苦手なのに得意不得意なんてあるはずもないけど、比較的怖過ぎないものじゃないと後々大変なのはわかっているので、引きつった笑顔になるも何とか格好に悪いところは見せないようにしないと。 「 なんだかこんなに真面目に喋るの、柄じゃないっすよ …。 あ、 困らせてすみません。 でも、気は効かせなくていいですよ、先輩は俺に気使うような人じゃないっすよ。 先輩らしくいて下さい。 」 自分の思っていることを真面目に口に出すことはあまりしなく、笑っていればそれでいい時の方が多かったからか、柄にもない事をすると調子が出ず。 相手が自分に気を効かせようと考えてくれたのは嬉しいが、気を使わせてしまうようなことをしたのはこちらなので一言謝って。次いで少し真面目になった空気を晴らすかのように、今まで通りの相手でいてほしいと自分もいつも通りのへらりとした笑顔で言う。 「 え、お土産まで、いいんすか ?、 んじゃあありがたくいただきます。 」 湯気の立ったコーヒーと、美味しそうなケーキが並ぶ机に置かれた紙袋を覗けばお土産といわれ、半ホールのケーキが。相手の気遣いを有り難く頂戴した後で、いただきます、とこちらも相手に習って手を合わせると、フォークを手に取り一口口に含んで。 くどくない甘さに良い舌触り…、なんて頭の中で考えることはなく、ただ口の中で感じたそれらを一言でまとめると、 「 めっちゃ美味いです!、 すげー、なんかこう、お店でも食べられるレベルですよこれ、 」 と目の前に座る相手をぱっと顔をあげて見ては告げて。 ケーキは文句なく美味しくて、自分でもいくらでも食べられそうな甘さで、相手が作ってくれたということも相まって嬉しさ溢れ、笑みをこぼす。 )
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