アヤカシ 2018-01-21 22:56:27 |
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>峨蛇さん
( 若々しいと呼ぶには過ぎた声色が冷えた空気と共に耳許を撫ぜる。付近でぴたりと止んだ足音と内容から察するに、己へと向けられた台詞である事に相違は無い。些か澆薄にすら聞ゆる声に振り向き乍らも思考を巡らすは、とある一人が脳裏に浮かんでいるから。斯くして振り向いた先には、推考した誰か其の者。蒼白な顔面にゆるり弧を描く口許と、虚弱とは云えぬほっそりとした身体、降り積もる雪へと眸子を向けた深い黒が鮮明に瞳に残る___。「 今日は。急に話し掛けられたから驚いちゃった、__嗚呼、でも峨蛇さんに話し掛けられるなんて滅多に無いから嬉しいです。 」最初は少し恐ろしく見えた彼も、無闇矢鱈に牙を剥く様な相手でない事は暫しの生活の中で理解した。視界に映る彼へと心做しか穏やかな声で話し掛けて。
続いた彼の言葉に促される如く、再度窓の外へと目を向けてから逡巡。相も変わらず降り続く雪と思い浮かべるは自身の妖の直向きさ。かと云え、折角の機会を逃したくは無い。二つの我儘に似た感情の中で思案した後に、何を思い付いたか片手を緩く打って。 )
御暇ならばご一緒に如何でしょう。____雪は、御嫌いですか?
(/ 初めまして、プロフの時点より素敵な言い回しをするお方だと尊敬しておりました。その様な方とお話し出来る事に歓喜で震えております…。稚拙な者ですが、此れから宜しくお願い致します。 )
>宮東さん
あら。今日は、副隊長さん。今日みたいに格段と寒い日だと、より暖かさが恋しくなってしまいますね。
( 幾許か烈しさを増した様に見える雪は、先程迄の思考を裏付けるが如く、景観の美しい屋敷の外を白銀へと彩っていく。寒さに抗い乍ら舞い散る雪を視線で追い掛け、窓から見え無くなれば新たな雪を追い掛け__。何とも不毛な一人遊びに没頭する己の名を呼んだ凛とした声に、はたと我に返り。声の主へと双眸を向けて、幾度かの瞬き。此方を除く薄墨色の瞳は確固たる彼女の姿勢を貫き通すが如く清く美しく、結い上げられた黒髪が服と混ざって、其の顔が鮮明に記憶へ残る様な____。彼女の顔から手許へ、どっさりと云う効果音が似合いそうな程に積み上げられた書類の束は、余計に彼女の印象を仕事へと向かわせる。頬を崩して緩く笑みを浮かべては、他愛無い挨拶と共に身体ごと彼女の方へと向け、寒気を思わせる様にふるりと身体を震わせ。「 随分と重そうなお荷物ですね。………邪魔じゃなければ、半分持っても? 」やんわりと、緩慢な動作で首を傾げ乍ら問い掛けては、断られる前にと書類へと指先を伸ばして。 )
(/ 初めまして。ロルの一文目を読んだ瞬間からするりと世界観に入り込める美しい文章に心惹かれてしまいました。まだ未熟な者ではありますが、どうぞ此れから宜しくお願い致します。 )
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