** 2017-12-25 16:52:46 |
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《 _ 世界観 _ 》
遥か昔、東洋の国を治める暴君の巫女がいた。
暴君の巫女は齢20。巫女としての座に就いて僅か5年であるがとんでもない性格の持ち主で、人を人として扱わず 国民からも忌み嫌われていた。
暴君の巫女は様々なことをした。
法律の改定は序の口、統治が面倒だからと地方をひとつ消し去ったのも一度ではなく、高すぎる税金を払わなければ重労働を押し付けられ、過労や処刑で国民は毎日死に、新しい服が気に入らないと厄災を起こす。
数え切れないほどの悪行はたくさんの国民の命を奪い、生きる希望を失わせ、人々を絶望に突き落とした。
暴君の巫女を倒そうと決心した若者は少なくなかった。
しかし、3日と経たずに全員が諦めてしまう。
巫女は結界の張られた神社に籠っていて触れることさえできなかったのだ。しかも巫女に目をつけられれば命は長くない。人々は耐え抜きながら生活をしていた。
しかし、暴君の巫女が巫女の座に就いてからちょうど5年が経ったある日、国民はある噂を聞きつけた。
『 10年に一度、国の都で伝統となっている大きな祭りが開かれた時 巫女が住む神社の結界は解かれ、普段姿を現すことがない巫女が都に下りてくる 』というものだ。
国民は巫女の悪行を重く見ていた国の精鋭部隊にその噂を伝え、精鋭部隊はこの機会を逃すまいと1ヶ月後に迫っていた祭りの準備を着々と進めるのであった。
しかし、その動きを危険視する者もいた。
暴君の巫女から恩恵や恩赦を受け、暴君の巫女を支持する地方、『 八咫烏 』の者たちだ。
国の中でも特に治安の悪い地方である『 八咫烏 』の者たちは精鋭部隊が聞いたものと同じ噂を聞きつけ、早急に軍を結成。巫女を打ち倒そうとする精鋭部隊を討ち巫女を守るため、目的は表に出さず都にやって来たのである。
そして、『 八咫烏 』が都に到着してから1週間が経った日の早朝。
とうとう祭りは始まり、神社の結界は少しずつ薄くなっていった。
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