怜は、熱を出していた。大雨の中、傘も差さず、びしょ濡れのままゆうきを探していたのだ。無理もない。だけど、怜はゆうきの服の裾を絶対放さなかった。放したら、またどこに行ってしまうと思ったからだ。 怜)ゆうき、ここにいて。