もーもーかんとりー < 非募 >

結局実況者かよ、まあ今年は俺が付き合ってやるからぼっちにはなんねぇだろ。( 弱々しく呟かれた言葉には予想通りだと可笑しそうにｹﾗｹﾗと笑いながらも宥めてやる様に背を軽く叩いて。開かれた扉に小さく会釈をしつつ部屋の中へと入っては落ち着かない様で辺りを見渡したりと忙しなくしていたものの、自分に酒を買わせた割には呑めない等と吐く相手には納得いかない様子で視線を向けては有無を言わさず呑ませようと首を横に振って )いや全部呑めよ 、折角買ったんだから。それに一人で呑むよりは相手いた方が美味いし。

あだっ…、え、じゃあ可愛くてかっこよくて優しい…彼女？( 額を叩かれては驚いた様に声を上げるも懲りてはいない様子で此方も可笑しそうに笑いながら大人しく相手のされるが儘になっており。次いだ言葉には不服そうな声を漏らしはするものの最初から逆らうつもりは無いらしく小さく頷いては、ニヤニヤと見下ろしている相手の表情を見上げて ) …キヨが言うならそうする。そういえばご飯ってもう食べてきたの？

んー…、じゃあうっしーで妥協しよ。…すっごい今更なんだけどさ、付き合ってもらってる感満載だけど出掛けるって言ったのうっしーだからね？（　本心としては相手と行けて心底ラッキーであり嬉しいのだが仕方なさそうに肩竦ませ、背を叩いて来る相手見て冗談交じりに笑って。ふと事の経緯を思い出すと相手の顔指差しては友達が居ないと揶揄って来る相手に指摘し。相手をリビングに通しては自分はグラスでも出そうかとそのままキッチンへ赴き、グラス片手に戻って来れば呑めと言わんばかりの返答にえー、と言わんばかりの表情を浮かべて見せ、テーブルの上にグラスを置いて、　）一本は無理やって。呑むの付き合うけど麦茶とか持って来るよ。

うんうん、…うん、最初と最後だけ余計だわ。お前の方が彼女だろ、くねくねしてるし。（　一通りとりあえず相槌打って聞いて居たが懲りずに揶揄って来る相手への報復として頬摘んでいる指で柔らかい相手の頬をむにむにと弄り倒し。相手からきちんと了承の声が聞こえると褒めるように相手の黒髪をワシャワシャと撫で、そういえば相手からのメッセージの後そのまま出て来たため何も食べてないことを思い出し、お腹さすっては相手の部屋を軽く見渡して、　）そういえば食ってねーわ。なんか、野菜以外で食えそうなものある？

いや、それはたこ焼きとか奢ってもらう為だし、…別にそんな言う程嫌なら行かなくても良いんだけど。( 不意に告げられた言葉には他意があり相手を誘った事がバレたのでは、と僅かに頬を赤らめては其れを隠す様に髪を掻き上げつつ背を向けては、然程興味もないという事を装う為か上記を述べてみて。グラス片手に戻ってきた相手を見遣ってから適当に床へと腰を下しては買ってきたビールやつまみ等を早速机へと並べつつ、説得しても尚、飲み切ろうとしない相手には不服そうな表情を浮かべたままでおりポツリと意地悪な言葉を吐いてみて ) キヨとかガッチさんなら付き合ってくれんのになぁ。

えぇ、くねくねは関係ないべや。…だってキヨ、身長は高いけどひょろっこいから軽いし、( 理不尽な理由に思わず声を上げ反抗したは良いものの頬を好き勝手に弄られてはム、と眉を顰めては自分のものより明らかに細い両手首を掴み動きを封じてはゆっくりと身を起こすなり仕返す様に鼻先へと口付けて。心地よさそうに大人しく撫で受けていたものの、次いだ言葉を聞いては慌てた様子で身を起こしてはいそいそと忙しなく再びキッチンへと消えて行って ) え、食べてきてないの!?…何かあったかなぁ。

嫌な訳じゃないって！…あー…、しょうがないから奢ったるよ。たまには外で花火観るのもいいかもしれんし。（　相手に背を向けられてしまっては本当に嫌がってると取られたか、と慌てて否定の声を上げるが、自分が思ったよりもその声が大きく出てしまっては不自然だっただろうか、と思い直し、どうフォローしようか迷う様に頭がしがしと掻いてから言葉紡いで。テーブル挟んで相手の前に腰を下ろせば不満げな表情と呟かれた言葉にずきり、と心が痛み、悔し気に相手に見えない位置で拳握ってからビール一本に手を伸ばし、プルタブを開けては挑発に乗ってしまっていることに気づかず相手に視線向けて、　）分かったよ！ビールの一本や二本呑んでやりますよ！

ん…、お前の方が身長低いのには変わりないだろ。そういうのはドＭ返上してから言えよ。（　ぱっ、と両手掴まれては驚いたように双眸見開き、少しは動かそうとするが手首掴まれてしまってはどうすることも出来ずくすぐったげに少し目を瞑って。然し負けず嫌いが作用してか本心でそう思っているのか、口角上げて小さく笑えばそのまま顔近づけ軽く相手の唇舌先で舐めて。突然相手が居なくなってしまうと手持無沙汰になり、相手が先程持ってきてくれた綾鷹に手を伸ばすとふたを開けまだ冷たいそれを喉奥へと流し込んでからふと思いついたように顔ぱっ、と上げると相手のいるであろうキッチンの方に呑気に声を掛けて、　）なー、ジーフーのつくるフレンチトースト食いたい。

やっぱり一人だと寂しいんだろ、最初からそう言や良いのに。( 突然荒げられた声に驚いた様に肩を跳ねさせては其方へと視線を向けるも、結局は誘いを受けてくれた様子にほっと胸を撫で下ろして、逸らしていた顔を其方へと戻し僅かに緩んだ表情を浮かべては相変わらず揶揄う様な言葉を吐き捨てて。相手を挑発しながらも1本目のビールへと手を伸ばしかけた所で何やら吹っ切れた様な様子でビールのタブを開ける相手を見遣っては吃驚した様に双眸を瞬かせるも、直ぐに普段は見れない様な酔っ払った姿の相手が見れるかと口角を上げては持ち上げる様な言葉を告げながら相手の缶へと自分の缶をぶつけて乾杯し。 ) お、いいじゃん。レトルトなら付き合ってくれると思ってたぜ。

ドMなのはキャラだから！…たぶん。( 散々動画のコメントでも弄られていた言葉に僅かに眉を顰めては言い返しはするものの本人でさえ実の所どうなのかはよく分かっておらず声量も尻すぼみになっていき、不意に意図せず相手の顔が迫ってきては驚いた様に目を見開くも抵抗等はすることもなく大人しく受け入れてはそっと手首を離して。台所にて何があったかと材料を漁っていた所に声を掛けられては首を傾けて、料理が苦手ではあるものの相手に振る舞う為にと買った分厚いレシピ本を取り出してはペラペラとページを捲っていき目当ての箇所を見付けては腹を空かせている相手の為にと、いそいそと準備を始めて ) フレンチトースト…、あ、でも結構簡単そう。直ぐ準備するから待ってて！

うっわ、うっしー腹立つー。えーえー、レトルトは寂しかったですー。（　自分で嫌ではないと言った手前揶揄ってくる言葉に下手に反論することも出来ず、態とらしく拗ねたように口尖らせ。相手の少し緩んだ顔が見れただけよかったか、なんて考えつつも今度は自分が相手から顔を逸らして。吐き出した言葉は引っ込めることも出来ず、相手に乗せられていると気付かぬまま、かんっ、と軽く安っぽい音立てて乾杯をすると久々のそれに唇をつけ、一口嚥下すると久々の苦味に軽く眉間に皺寄せてから一息ついて。一口目が張り切った故に少し多く飲み込み、くらりとしたのには知らないふりをして、　）はぁ…、やっぱ苦いわこの味。こればっかりは理解出来んな…。

自信ねーのかよ。…可愛いなやっぱ。（　自覚なしの反応おかしげに眺めてから、ようやく離された手首に自分も相手から少し距離をとっては惚けた様に目見開いている相手の顔見てから軽く吹き出し、ぽんぽんと頭を先ほどまで掴まれて居た手で撫でて、思った言葉をぽつりと口にして。相手がちょっと待ってて、というのが聞こえ作業する物音が聞こえると何やら気になり、ついにはソファから立ち上がりキッチンの方に赴くと料理する相手を視界に入れ見慣れない姿にまじまじと見ながらふと思いついた様にスマホを取り出し、相手に呼び掛けてからカメラのシャッターを押して、　）フジー、こっち向けー。

悪かったって。正直俺も行く相手とかいねぇし、レトルトの予定空いてて丁度良かったわ。( 何だかんだ言いながらも結局は自分の気持ちを素直に伝えては拗ねている相手の額を軽く叩いてはケラケラと可笑しそうに笑い声を上げて。結局流される形で酒を口にした相手をニヤニヤと意地の悪い表情で見遣っており、やはり表情を歪めている様には何が可笑しいのか腹を抱えて笑ってはいたものの、此方も一口口にしては深い息を吐いて幸せそうに表情を緩めながら相手の手に握られた缶を見遣りつつ告げて ) あー、最高。…何かレトルトって子供舌そうだもんな。酎ハイとかの方が良かったんじゃね？何でちょっと意地張ったんだよ。

…キヨのが可愛い。飲み会とかある時も、他の実況者に捕られないかとかいつも心配だし…。( 直球に告げられた言葉に照れ臭そうに頬を赤らめはするも、以前から不安だったのか僅かに表情を暗くさせては頭へと置かれた相手の手を両手できつく握り締めては心底心配そうに呟いては表情を窺う様に視線を上げて。相手を喜ばせる為に作ろうと気合を入れ料理に取り組み始めたのは良いものの、直ぐに背後から相手の声が聞こえてきては其方へと視線を向けるも同時に此方へと向けられたスマホとシャッター音に気が付いては吃驚した様子で肩を跳ねさせ、そのせいか持っていた卵を床へと落としてしまっては目を瞬かせながら床を見詰めて ) ん、どうしたのキヨ…、っわ、ぁ…。

…はいはい、素直に言えたうっしーに免じて許してあげる。（　ちらりと視線よこし相手の笑顔が見れれば単純なことにそれで機嫌が多少浮上し、仕方なさそうに肩を落とすと此方の額を叩いてくる相手の手を軽く払ってからに、と口角を上げ上から目線で答え。一本飲むと断言してしまった事により目の前の液体を消費せねばならず、ちびちびとビールを飲みこみながらも相手が腹抱えて笑うのが癪に障り、流石に言い返そうと口を開くがビール飲んだだけで幸せそうに頬緩める様子に目見開き見惚れ僅かに頬に赤み差し、相手に声掛けられては少しどもってしまい、　）え、っあ、…ほら、うっしービール飲むじゃん？一緒に飲むなら同じの飲んだ方が残しても呑んでもらえそうだし、久々に呑んでみたら克服できてないかなーって…？


そんなこと考えてたのかよ。ばっかだなー、盗られねーわ。…お前は俺のものだし、俺はお前のだろ。（　ぎゅ、と握られている手に視線を落とすも相手の表情が暗いのを一蹴する様にあっけらかんと答えると不安げな相手の唇へそっと口づけて。べたなことをいうのは気恥ずかしいというのもありながら、小さく笑うと此方からも相手と視線を合わせる様に瞳覗きこんで。床に落ちた卵はあっけなく割れてしまい、流石に驚かせすぎたかと思いつつもけたけたと相手の驚いた表情眺めて何故か大笑いしてはスマホをポケットにしまってから相手の元に寄っていき、相手が怪我をしていないことをさりげなく確認してから相手の背中叩いて、　）ドジだなーお前。写真撮っただけでそこまで驚くとは思わなかった。

…あっそ、別に許し請った覚えはねぇけどな。( 何故か上から目線の相手には納得していない様子で呟きはするも、悪戯っ子の様な相手の表情は嫌いではない様で結局は可笑しそうに笑いながら一気に酒を煽り直ぐに別の新しい缶へと手を伸ばし始め。思っていたより大人しく酒を飲み続けている相手に気が付いてはそちらへと視線を遣るなり頬を赤くした姿が目に入り、流石に無理をさせすぎたかと勘違いしては相手の手から缶を取り上げては机へと置いて ) まぁな。…って、滅茶苦茶顔赤いじゃん。そんな弱かったっけ？

…うん、そうだね。キヨのこと信用してるし。( 当然だと言わんばかりに直球に告げられた言葉と口付けに安心した様にへらりと気の抜けた笑みを浮かべては、手を伸ばし相手の頬へとぺたぺたと触れては時折引っ張ったりとちょっかいをかけ始めて。自分のミスとはいえ、けたけたと笑い声をあげる様子には不機嫌そうに眉を寄せて、普段なら此方も同じ様に笑い声を返すなりしていたが、普段からの仕返しも兼ねてか何も言葉を返さないまま床に落ちた卵を処理しては作ると約束していたフレンチトーストも作らないままリビングへと戻っていってはソファへと腰掛けて、作る意思がないと示す為か普段より幾らか低い声で告げて )…冷蔵庫に昨日のだけどカレーあるから。

（　一気に酒を煽る様子を眺めよくもそんなに大量に呑めるな、とつくづく感心してしまうと自分は手元で未だ半分も飲みきれて居ない缶を軽く振って。なんとなく視線合わせられずビール缶に視線を落としていれば不意にそれを取り上げられてしまうと反射的にすぐに手を伸ばし、自分が顔赤くなってる事を指摘されて相手へ思ってた事がバレてないとはわかっていながら少々慌てつつ、へらへらとした笑いを浮かべながら返してと言わんばかりに手を差し出し、　）いやほら、暑いでしょ今日。まだ一本も飲みきってないのにー。

おう。…って、何すんだよいきなり。あんまやってると噛むぞ。（　相手の表情が心配げな様子から晴れると、短く素っ気ないが安堵した様に返答して。先程相手の頬を弄っていたのを返す様に此方の頬に触れている相手に、擽ったげに反応を返すとふざけた様子で口開けて。いつもならツッコミなり反論なり、何らかのアクションを返してくれる相手だが不機嫌そうな表情をしたきり何も言ってくれない相手に流石に此方も笑顔を引っ込め。背中叩いた手は行き場なく宙に浮いたまま、慌てて相手を追う様に自分も相手の後からリビングへ戻るも返ってきた言葉が低い声と冷たい言葉である事に叱られた子供の様に眉尻を下げて、ソファに座る相手の前の床にしゃがんでは相手の心配げに伺う様覗き込み、言葉を選びつつも相手の顔見ようと話しかけ、　）…なあフジ、怒った？

（　一気に酒を煽る様子を眺めよくもそんなに大量に呑めるな、とつくづく感心してしまうと自分は手元で未だ半分も飲みきれて居ない缶を軽く振って。なんとなく視線合わせられずビール缶に視線を落としていれば不意にそれを取り上げられてしまうと反射的にすぐに手を伸ばし、自分が顔赤くなってる事を指摘されて相手へ思ってた事がバレてないとはわかっていながら少々慌てつつ、へらへらとした笑いを浮かべながら返してと言わんばかりに手を差し出し、　）いやほら、暑いでしょ今日。まだ一本も飲みきってないのにー。

おう。…って、何すんだよいきなり。あんまやってると噛むぞ。（　相手の表情が心配げな様子から晴れると、短く素っ気ないが安堵した様に返答して。先程相手の頬を弄っていたのを返す様に此方の頬に触れている相手に、擽ったげに反応を返すとふざけた様子で口開けて。いつもならツッコミなり反論なり、何らかのアクションを返してくれる相手だが不機嫌そうな表情をしたきり何も言ってくれない相手に流石に此方も笑顔を引っ込め。背中叩いた手は行き場なく宙に浮いたまま、慌てて相手を追う様に自分も相手の後からリビングへ戻るも返ってきた言葉が低い声と冷たい言葉である事に叱られた子供の様に眉尻を下げて、ソファに座る相手の前の床にしゃがんでは相手の心配げに伺う様覗き込み、言葉を選びつつも相手の顔見ようと話しかけ、　）…なあフジ、怒った？

（　／　間違えて多重投稿してしまい申し訳ありません…！！　）

( 相手の為を思い缶を遠ざけたにも関わらず、取り返そうと手を差し伸ばされては意外そうに目を瞬かせながらも既に酔っていて正常な判断が出来ないのだろうという結論に至っては余り無理をさせない様にと相手へと缶を戻す事はせず、密かに間接キスを狙いつつ相手の飲み掛けのビールを一気に傾けては三分の一程まで飲んでしまえば漸く手元へと返してやり )…いや部屋は冷房ガンガンに掛かってんだろ。ほら、これくらいなら飲みきれんじゃね。

ふふ、ごめんって、キヨちゃん。( 頬に触れていれば威嚇する様に口を開かれるも特に怯える様子もなく小さく笑いつつ素直にぱっと手を手放しては手持ち無沙汰になってしまい暇を潰す様に相手の手を握り締めたり離したりと繰り返しており。冷たい反応をした割には相手の様子が気になるのか横目で視線を遣っては珍しく心配そうな焦った様な表情を浮かべている事に気が付くも、滅多にないシチュエーションにもう少し揶揄ってやろうと自分の目線より下にいる相手を見下ろしてはじっと見据えて ) …怒ってたら、何かしてくれんの？

（　実際多少意識はふわふわしている感覚もあり体温もやや上がってはいるが呂律も思考もいつも通りで、相手が返してくれないのを横に片手で焼き鳥掴んで食べていると何を思ったのか自分が先ほどまで飲んでたのを口にし一気に飲んでいる相手に目瞬かせて、それが間接キスという事にすぐに気づくと『　相手にはそのつもりがない　』と頑張って思い込もうと、鼓動早めつつもその缶を受け取って、少し躊躇してから自分もどうせなら、と飲み口に唇つけて一口分こくり、と少なくなったビールを呑んでから、困った様に眉尻下げつつも笑って、　）態々ありがとー。ホントに分量少なくしてくれるとは思わなかった。てかよくそんなに呑めるね。

さっきからどうしたんだよ、寂しいのか？（　今度は自分の手を握っている相手に此方からも握り返すと、なにか有るのだろうかと不思議そうに首を傾げつつ、本来今日呼び出されたきっかけを思い出し、握られていない片手を伸ばし相手の腰に回すと此方に抱き寄せて。相手の視線が此方に向いている事に気づかず怒らせてしまったと思い込んでいると、降ってきた言葉に思案する様に眉根寄せて。基本的にこういった場合は逆の立場で有ることの方が多く相手の機嫌をとる事に不慣れで何をしたらいいかわからず、視線を下げて考え込むが結局良い案が思いつかず素直に謝ろうと相手に手を伸ばし、両頬を手の平でつつんでは視線合わせ、　）えっと、…怒らせて悪かったな。…何したら機嫌良くなる？

あー、まぁほぼ毎日呑んでるからなぁ。( 相手の分を多少なりとも飲んでやり手渡しては意外にも素直に感謝の言葉を述べられ吃驚した様な表情を浮かべていたものの、直ぐに相手が呑めない事を利用し私欲の為に下心のある行動をした自分に嫌悪感を感じては相手の顔を見る事が出来ずに視線を下げていたものの、ただ誤魔化しているだけでは男では無いだろうと、僅かに照れ臭そうに視線を彷徨わせながらも思い切って少し踏み入った質問を投げ掛けてみて )…レトルトはさ、今好きな奴とかいたりすんの？

え？そんな風に見えてた？…うーん、ただ幸せだなぁって噛み締めてただけだよ、キヨとの時間は一分一秒も無駄にしたくないし。( 握り返されては嬉し気に表情を緩めてはその上からもう片方の手を重ね合わせ先程よりも強く握り直したりと弄っていたものの、不意に抱き寄せられては双眸を瞬かせるも直ぐに状況を把握しては甘える様に首元へと額をぐりぐりと押し付けて。相手の様子を興味津々な様子で見詰めていたものの、不意に手を伸ばされては普段の癖なのか身体をﾋﾞｸﾘと跳ねさせるも、両頬へと暖かい感触を感じては安心した様に目を細め、次いだ問い掛けには僅かに反応が遅れながらもこんな機会は滅多に無いと真剣な表情で考えては一か八か提案してみて )…じゃあ今度、何か猫耳とか付けてくれたら許せる、かも？

…へ？な、何言ってんの急に。（　毎日よく呑めるな、なんて考えながら相手を見るが自分と視線が交わらずどうしたものか、と手持ち無沙汰に缶の中身をちびちびと煽り、不意に投げられた質問の意味を頭の中で理解してから、やや遅れて顔を上げ、未だに視線を此方に向けない相手を見つめるといきなりの問いかけに戸惑い。相手がどういう意図で聞いてきたのかわからず、アルコールが回ってる所為かうまく頭も働かずに、しかしこれを機会に自分も相手に想い人がいるかどうか確かめられるチャンスなのでは、と小さく唾を飲み込むと、相手を試すように口を開いて問いかけ、　）…俺が答えたら、うっしーも答えてくれるの？

…っ、…あー…、可愛い。なんまら可愛い。語彙力無くなるわ。あー…自慢してー、俺の彼女めっちゃ可愛いって言ってやりてぇ…。（　相手の柔い髪が首元に触れて擽ったいものの、仕草と自分への発言が篭って聞こえてくると息を呑み、きゅんと鼓動高鳴らせながら自分も相手の頭に頬を寄せて堪らずに言葉をぶつぶつと零し。自分にも少なからず独占欲があるのは自覚済みで、周りの友人や仲間に思わず自慢したくなるほど幸せな状況にしみじみと呟いて。自分の手の温もりのお陰か相手の表情が少しは和らいだのを見て少しだけ安心するも、次いだ羞恥の伴う要求に一瞬沈黙し。普段のテンションだったら遠慮なく断るなり茶化すなりするのだが、折角相手とこうしていられる時間をまた不機嫌な状態にしたくない、と思い至れば気恥ずかしさに視線下に落としつつ、仕方なしにおずおずと頷き、　）…わ、わーったよ。それで機嫌直るならな。

いや、祭の話とかしてたじゃん？そんでちょっと気になっただけなんだけど…。一緒に行きたい相手いるのかとか。( やはり不審がられるかと内心焦りながらも何とか誤魔化し誤魔化し言葉を紡いでは漸く相手の方へと視線を向けては表情を窺う様に真剣な表情で見遣るも、次いだ意外な問い掛けには思わず間抜けな声を漏らしつつも此処で頷かなければ相手は答えないだろうと結論に至っては小さく頷き答えて ) まぁ流石に聞き逃げとかそんなせこい事はしねぇよ。

へ…な、何いきなり…( 相手の首元へと顔を埋めては居心地が良いのか表情を緩めつつじっとしていたものの、不意に頭上からぶつぶつと聞こえてきた言葉には顔を真っ赤にさせながらも視線を向けては目をぱちくりとさせていたものの、照れ臭いのか直ぐに相手の首元へと顔を戻してしまえば赤くなった顔を隠す様に一層強く額を押し付けており。駄目元で告げてみた要求ではあったものの、余りこの様な空気に慣れていないせいか意外にもあっさり承諾の言葉が聞こえてきては勢い良く顔を上げて、先程の不機嫌を装っていた時とは打って変わり目をキラキラと輝かせては相手の肩を掴み再度確認する様に顔を近づけて )…本当に？近い内に買ってくるよ!?

あ、成る程ね、そーいう事。（　相手の誤魔化しを真に受け確かにそう思われてもおかしくないか、と思い直し、然し自分が行きたい相手は今まさにしゃべっている相手で有り、思わず僅かに自嘲を溢して。相手と視線がやっと合うと意外にも真面目に見つめてくる相手に少したじろぐも、どうせなら腹を括ろうと手に持っていた缶を一気に煽り中身を飲み干し、少し頭がふらつくも酒の所為か照れの所為か頬に赤み乗せたまま、缶をテーブルの上においてテーブルの上に頬杖をつくと、相手の瞳を真っ直ぐ見据え、　）…おるよ、好きな人。祭どころか、ずっと一緒におりたい。

そーいうところだっての！あー、もう、お前の方が取られねーか心配になってくるわ、この天然ドＭ。（　"　いや、でも自慢したいし…　"なんて葛藤をしつつも先ほど垣間見た相手の赤い表情につられ自分も目元赤らめると悪態をつきながらも優しい手つきで、抱き寄せている反対側の手を相手の頭に回し、ぽんぽんと宥めるように頭部を手の平で撫でて。首元に感じる相手の肌の温度が先程よりも少し熱いことに相手も照れているのを把握し、暫く自分も赤い顔を見られずに済むと心の中で安心し。いきなり相手が掴んできたことに反射的にビクッ、と肩跳ね上げ思わず顔に添えていた手を離し。先程までの冷たい雰囲気は微塵もなく、寧ろいつも通りのテンションに安堵しながら先ほど言った言葉を再認識して照れ臭さに顔を逸らすと顔が近い相手へのせめてもの反抗に相手の腕を軽く叩いてはこうなりゃ自棄だ、と声を荒げて、　）約束は破らねーよ！てか近い！機嫌直ったか？！

( 納得した様子で頷く相手を見遣っては安心した様に内心胸を撫で下ろしながらも、問い掛けの答えを聞き逃さない様にと真剣な表情を向けていたものの、残りの酒を一気に煽るなり此方の目を真っ直ぐに見詰め告げられた言葉にはまるで自分へと言われているのではないかという錯覚を覚え目を瞬かせては一気に頬を紅潮させるも、冷静に考えてみれば相手には想い人がいるという事で、僅かに熱くなる目頭を抑えつつも約束をした以上は引けないと何処か悲し気な表情は拭えないまま相手へと視線を向けて )っ、…へー、まじかよ、全然気付かなかったわ。…俺も好きな奴は居るけど、…多分、発展することはねぇだろうな。

と、取られないよ！天然でもドMでも無いし…。( 告げられた言葉に首を横に何度も降りつつ否定はするものの、落ち着かせる様に優しい手付きで頭を撫でられては安心した様子で、相手の赤い顔にも気が付く事はなく疲れていたのもあってか、何の前触れもなく相手へと全体重を預けては小さく寝息を立て眠り始めてしまい。普段以上に何かと気を遣ってくれる相手に気を良くしたのか腕を叩かれても特に気にもしていない様子で表情を緩めつつ腕を伸ばしいつもより下にいる相手を新鮮に思いながらも緩く抱き締めては、思わずぽつりと本音を溢してしまうも直ぐに失言だと気が付いた様子で自分の口を手で覆っては言葉を飲み込み ) ふふ、最初から機嫌悪くないけどね。ちょっとどうなるかなーって思って揶揄ってみただけ…。

…そっか、うっしーにもおるんか、好きな人。（　流石に目の前の片思い相手に告白紛いな言葉を言うのは恥ずかしく、逸らしたくなるのを耐えて真剣な眼差しを相手に向けていれば、いきなり顔赤くしたかと思うと今度は何処か悲しそうに顔歪ませる姿に心が痛み。それと同時に相手には好きな人がいると言うことを理解するとそれを再確認するように口にし、泣きたくなる気持ちを堪えようと一度小さく唇を噛んで。発展することは無い、と相手は言うものの自分も似たような状況で、どうにも暗いその場の雰囲気を拭うように眉下がりながらも下手くそに笑って見せれば直ぐに顔を上げ、悲しげな相手の顔を見てられず励まそうと身を乗り出し、肩を軽く叩いて、　）俺も似たようなもんだしさ、頑張ろう！…そんな顔しないでよ、うっしー。

…おい、おーい、フジ？…おやすみ。（　徐々に此方に体重が掛かってくると相手を支えながら、どうしたのだろうかと訝しみ相手に声を掛け。その頃には静かな寝息が聞こえ声掛けるのをやめると相手を寝室に運ぶまでの体力や腕力は流石になく、抱きしめている相手をそっとソファに寝かせてやってから、疲れ切った表情が和らいだ寝顔に変わっていることに気付き、目を細めてから小さく呟き、相手の額へと唇を寄せてから、何処かに毛布でも無いかとリビングから立ち去り。さっきまでの静けさとは打って変わって元気な相手に抱きしめられると安心する香りと温度に包まれ肩の力が抜け、体勢も相まってか珍しく相手の胸元が目の前に見えて大人しく額を寄せるも、聞こえてきた聞き捨てならない言葉にぴくっ、と体を揺らし不敵に口角上げるとそのまま緩い相手の力を押し返し顔を上げ、相手と視線を合わせると す、と双眸を細め、口元覆っている手を指先でゆっくりとなぞり、　）…ジーフーさーん？俺よく聞こえなかったんだけどさぁ、今なんて言った？怒らないからもう一回言えよ。