ペラペラの紙 2017-03-29 01:55:49 |
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>シロ
(どれほどの時間が経ったのか、揺蕩う意識の中ではそれを判別する術もなく。ゆらりゆられているうちに岸へと漂着したかと思えば、ふっと視界が変わる。いつもの天井、布団の感触…そして、いつもとは違うカーテンと窓。開け放たれた窓から外の風が吹き込んでいるのか、大きく波打つカーテンは新鮮で。だって普段は全て閉め切っているのだ。誰が開けたんだと寝返りを打てば、何者かがそこに居たことを示すシーツのシワと口を開けた布団。そこまで認知すれば、これが異常であると理解するのに時間はかからなかった。寝起きの身体の重さなど忘れて飛び起きる。シロは?自分の横に寝ていた彼女は? 慌てた足取りで窓へ向かい、身を乗り出して下を覗き見る。…誰もいない。彼女は一体どこに行ってしまったのだろう?)
……シロ?
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