ペラペラの紙 2017-03-29 01:55:49 |
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>シロ
(軽やかな身体が重厚な寝台に沈み込むのを見て、このまま上から鉛の蓋でもしてしまえば彼女を隠してしまえるのだろうかと。だが、隠しても彼女の顔が見えないのは惜しいし、何より自分を世話してくれる人が眠ったままというのも困る。こんな時でも屋敷の心配をする執事に、相変わらずだなと肩を竦めたくなる一方で、その揺らがない姿勢に称賛を送りたくなる。しかし、どんな称賛より呆れよりも強いのはやはり支配欲や独占欲で。いいんだ、主人に囚われたままで。令を受けるのも飼い慣らされるのも、この吸血鬼だけでいい。執事を包み込む布団の上、その細い体躯の横に並ぶように身を横たえれば、叶わぬ欲望をしまい込むように瞼を閉じ。ああ、夢の中でさえ彼女を支配できたらどんなにいいだろう)
…いいんだよ。シロ。ーーおやすみ、良い夢を。
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