ペラペラの紙 2017-03-29 01:55:49 |
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>シロ
(今度こそ部屋のドアを開けて中に入れば、部屋の持ち主と使用人との間に起きた喜劇など知らずに在る部屋。寝台は自らが起きた時のままで、部屋に入る光を遮るカーテンは隙間なく閉められている。ここまで大人しく運ばれてきた狼はというと、主人の首に鼻を寄せ、唇を寄せてと今日は随分と素直で良い。…それにしても先程から似たような場所に口付けしているようだ。所有印でも付けたいのだろうかと口元が緩むのを抑え、極力丁寧に彼女を寝台に寝かせられたなら極上の布団で包んでやろう。そうすればきっと身体も休まるはずと、ありったけの善意を込めて)
よく解っているじゃないか。…さあ、着いたよ。心地好すぎて、もうここから起き上がれなくなったとしても、その時は俺が傍に居てあげるから心配要らないよ。
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