ペラペラの紙 2017-03-29 01:55:49 |
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>シロ
(闇夜に姿を眩ませることが叶う『いつか』が何時訪れるのかはまだ分からない。だが、それまでこの館に囚われながらも流れ行く時間を楽しめるのなら悪くは無いだろう。漸く戻ってきた理性が、これこそ耽美だの尊き愛だのと独りでに喝采する。それから、理性が戻って来たお陰でこの執事に今必要なものが主人からの口付けでも主人からの食事でもなく、単純に休息なのだと理解した。こちらも充分過ぎるほど甘くとろけるような毒を…否、デザートを頂いたのだ。例え身体が痺れていようが鉛が入ったように重かろうが、これは一人の紳士としての最低限のマナーだとして彼女を労り、可能であれば姫君を扱うように抱きかかえて食堂を後にしよう。)
ふふ、最期をお前と過ごせるならこの上ないよ。ーーああ、ご馳走様、シロ。とても美味しかったよ。気が回らず済まないね。また俺のベッドを貸すからゆっくり休んでくれ。
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