ペラペラの紙 2017-03-29 01:55:49 |
通報 |
>ルイン様
(一瞬の間、おとぎ話のような可愛らしい音なんて響く訳もなく、ぐっと奥まで入り込んだ牙に目を見開いて自分の指を噛む。嗅ぎ慣れない狼の血の香りが首元からクロスに滲まないよう、それよりも先に主人の唇が触れる感覚と、数度、新しい傷がつけられていく感覚と自分の口の中に広がる噛み付いた指から流れる血の味…頭の奥から痛みを快楽に変えようとする防衛本能がやってきて、咄嗟に主人の脚に足先を押し当て身体を引き剥がそうと。上手く力が入らない、少しずつ、噛まれる度にその痛みがクセになるように、もっとと強請りそうになる、自分の牙で傷だらけになった手と、顔を汚す血がベリーソースみたいでやるせなくて、本当に、もう二度と主人に食べられることなんて…無ければいいのに、)
トピック検索 |