ペラペラの紙 2017-03-29 01:55:49 |
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>ルイン様
(本来であれば扉を開け、中へ促すことさえ執事の仕事だというのに、今日の主人はまるで焦らされた子供のよう。狼の用意した白いクロスはシミひとつないというのに、皺を寄せるその耽美さに思考がぐらついた。クロスに馴染む髪の白と、くっきりと境界線を引く燕尾服の黒、今から散る赤…美味しい人間は沢山いて、きっと狼より美味しい種族も沢山いて、それでも、主人が最期にもう一度口にしたいと思うものが自分であったなら。大人しく、まるで人畜無害な兎を演じながら狼は口を開き、)
ルイン様がシロを食べ尽くせるだなんて思いませんから…脳髄が溶けるような甘味は、お好みでは無いでしょう?
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