ペラペラの紙 2017-03-29 01:55:49 |
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>シロ
(ーー暫しの間の後、シャワールームには上質な石鹸の香りが充満していた。この身にまとう香りが、身体の線を描いて落ちる泡が、雫が心地良い。機嫌良さそうにシャワールームのドアノブに手をかけて開ければ、逃げていく湯気を目で追って気付く。せっかく身体を清めたというのに、水気を取るタオルを忘れたのだ。流石にびしょ濡れのまま脱衣場をうろうろ歩く訳にもいかない。彼女がこちらの気配を察してドアを開けてしまうかもしれない。少なくとも自分はそうなることを避けたいのだ。そのリスクがあるならここは大人しく彼女の助けを待とうか)
ーーシロ、いるかい? タオルを忘れてしまったんだけれど…持ってきてくれるかな。
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