ペラペラの紙 2017-03-29 01:55:49 |
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>ルイン様
_そうですね、言い方を変えましょうか
(唇に触れた熱はやはり冷たくて、先程まで噛み付いていた首筋と同じだけの熱量のはずがやけに心地良いのだから困ってしまう。ふいに取られた手には咄嗟にバランスを取ろうとベッドに片手を預け、冷たく触れることを辞めたはずの唇が手首に触れれば…一瞬息を止め。手首への口付けは欲望だったか、人間の作った意味もない意味だとしても、それはとても甘美な響きだ。ギシリとベッドのスプリングを軋ませて、執事は意地悪な一手を迫り)
強請って下さい、執事である私に。欲しいものがあると…命令に従うのが執事ならば、自らの意思で施しを与えるのはただの狼でありましょう。
>シャーリィサ様
畏まりました…どちらへお持ち致しましょう?
(ふわり、花が咲くように微笑むのは吸血鬼。纏う空気が冷たいのは共通か…口から飛び出した「人間の食事」という単語が異質な響きを含むのも仕方の無いこと。緩く首を傾け、メニューを頭の中で組み立てながら場所を問い_広間は綺麗にしてある、主人の部屋も同様に…しかし、気候も涼しいことを思えば中庭もいいかもしれない。「本日は、フレンチトーストでいかがでしょうか?飲み物は、新しいダージリンが届きましたが…」と目元を細めつつ言葉を紡いだのは、血ではなく人間の食事を所望した主人が何処か本物の人間のように見えたから)
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