ペラペラの紙 2017-03-29 01:55:49 |
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>シロ
(ほんの数秒、しかし待ち侘びた数秒でもあった。この健気で時々悪戯のように振る舞う彼女に他でもない己が枷をつける瞬間。優越感に浸らせるには充分過ぎるその感触を確かめるようにしてからゆっくりと顔を離し、遅れて瞼を開ける。再び月と視線が合ったような気がすれば小さく笑んで言葉を紡ぎ)
──シロ。…俺は今、とても気分がいい。お前の首筋にも、この唇にも枷を付けてやれたのだと思うと…口角が下がらなくて困るね。
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