赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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>フラミンゴ
それ言うなら、ふーちゃんみたいに可愛ええ色した人も見た事ないで(すっと手を伸ばし、淡い桃色に手を触れれば、波打つ髪の感触を楽しむ。己らしくない事を告げてしまった、と心内で反省しては常の空気を取り戻すよう糸の目を細め、手から髪を逃しては”なんやこん色見てたらモモが食べとうなってくるなァ”と食い意地を張ってみせ。なんだかんだで面倒見の良い彼。先程ドーナツ屋でみた店主とのやり取りから、少なくとも自分は彼の内側へ入れている気がして「やっぱ、ふーちゃんてば、俺の面倒見たかってんなァ」クツリ、と愉悦に喉の奥を震わせては彼の言葉を良い様に捻じ曲げて解釈を。頭に伝わる体温に身を委ね乍、安らぎを感じていると思わぬ提案が耳を打って。ばっと頭上げ、食い入るように瞳を見つめ。「え、城以外に住んでもええのん?そこ行ったら、ふーちゃんともっと一緒に居れる?」どんな住処で有ろうと、彼が居るだけできっと楽しいに違いない。ぽかぽかと心地良い思いが胸を満たし、金の目を煌めかせては矢継ぎ早に質面して。「あ、でも番犬は出来へんよ?まだまだ可愛ええ子犬やもん、俺」にぱっと晴れ晴れしい笑みと共に、本気とも冗談ともつかぬ台詞を堂々と宣う。サラサラと水が流れ落ちる音を耳で楽しみ、いざドーナツを食べようと大口開けて齧り付こうとした正にその瞬間。届いた言葉にピシリと動きを止め、ゼンマイ仕掛けのカラクリ人形のようにぎごちない動作でギギ、と首を動かし横の相手を見ては、へにゃりと情け無く眉が下がる。「ひ、酷いわ、ふーちゃん…!乳の件もそうやったけど、やっぱ女の子がええねんな。うう、悲しみで風に飛んでいきそうや」箱の中に開けたばかりのドーナツを戻してはさめざめと顔を手で覆い、何度目かの鳴き真似を。然し同じ事をしては芸がない。すくっと立ち上がり数歩噴水から離れては、彼に正面から向き直り”べぇ”と舌を出して「そんなイケズな事ばかり言うたら逃げてまうねんからな」と宣戦布告を。人が少ないからだろうか、何だか先程の街中より幾分彼の纏う空気が柔らかになっている感じがして。「ホンマに?俺もめっちゃ楽しい。同じ気持ちを共有してるやなんて、何かドキドキせん?」寄せられた頭に擽ったい気持ちになれば、くすくすと笑い声が漏れ。穏やかな日差しに目を細めながら、はふりと欠伸を一つ)ふーちゃんの隣は何や知らんけど落ち着くわ。また一緒に何処か行こな?
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