赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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>ディー
内緒のお散歩ね。素敵な夜になりそう。(向けられた笑みと共に差し出された手に視線を移し瞬きを一つ。瞳を相手へと戻せば隠し事をするようなその仕草に持ち前の好奇心が顔を出し始めたのか僅かに瞳を輝かせ、迷うことなく相手の手へ己のそれを重ねて。「ディー、ディーね。私はクレア・コールフィールド。アリスでもクレアでも、貴方が好きな呼び方をして」告げられた愛称を確認するように復唱し、次いで己の名も述べる。歩み出した彼に遅れないよう足を動かしながら、けれど足音を極力立てずにそっと廊下を進んで行き「最初にノックをしてくれたのが私の部屋で良かった。折角の星空を見逃すところだったもの」そんな風に己の幸運を語る時も声は潜めたままで、やがて辿り着いた庭園は昼間とは違いひっそりとひた暗闇に包まれていて。持ち上げられた先に見えたのは輝く星の下で揺れる見事な薔薇たち。己の背丈では見えなかった庭園の全貌が目に飛び込んでくると感嘆の息を零す他なく「本当に二人占めね…夢の中にいるみたい」地面に足が付いた時相手を見つめる瞳はキラキラと輝きに満ち、今も握り続ける手には思わず力がこもっていて「こんなに素敵な夜のお散歩は初めてよ。ディー、誘ってくれてありがとう」此処へ向かう途中に声を抑えていたこともすっかり忘れてお礼の言葉を)
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