赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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>ヴィンセント
――― (軽く手が触れた、それは細やかな程の力加減でほんの少しだけ。触れたと言う事すらも図々しいほど細やかに。ゆっくりと伝えられるのは嘘と一言で片付けることが出来ない、彼の持ってきた過去と身を守るための抵抗の術で。少し言葉を交わし、その物腰に触れただけでも伝わる程、この青年は奥ゆかしく繊細なのだ。おそらく、彼の言葉に残した似ていると言う単語がストン、と胸に落ち滲む様にじんわりと溶ける。言葉に合わせ、逃げる様に目を背け遠くばかりを追いかけ湖のその先に向いていた顔を動かせば、一つとして逸らすことなく真っすぐに目を彼に向けて。数秒沈黙ののちに息を吸い込み「__…この国に住む者は、皆、赤が好きだ。隠す必要はないが、晒す必要もない。」まずは打ち明けられた秘密を受けて髪色一つで人間性を傷つける、そんな人がいないことを伝えてから今一度ごくり、と唾を呑み込み「俺は__今のお前の髪色を似あうと思うし、お前の元の赤色を見たいとも思う。」目を凝らし、光が重なる髪を覗けばうっすら透けるそこに赤みがさしていることに気が付いて自らの意思としての言葉を送り)
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