赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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>帽子屋
(散々変だ何だと言ってはいてもふんわりとした女性より相手のほうが妙に気を張らずに済む、開いた扉の向こうに再び鮮やかな立ち姿が現れればそんな実感にはーっと詰まっていた息を吐き出して。「ん」とたった一言雑な返事と共に揺らぐ金髪を追いかけて歩き出し、ずらりと並ぶ部屋を一つ一つ覗いたりドアを小突いたり、足裏をくすぐる絨毯の柔さが気味悪く振り払うように蹴っぽってみたり。好き勝手に振る舞いながらヒールの音についていく途中、突然告げられた提案にふと顔を上げ「――何だよ、帽子屋はここに住んでんじゃないのか。俺が王様になったら家来にしてこき使ってやろうと思ってたのに」まずは提案の中身より小さな野望が潰えた事への不満にふて腐れた顔を、それから冷え冷えとするほど広い廊下と連なる部屋を改めてぐるりと見回してみて「あー……じゃ、この目で見てから選んでやる。お前の家のが面白けりゃそっちに住んでやるよ、それで文句無いだろ?」馬鹿でかいこの城を住家にするのも悪くないけれど退屈といえば退屈だ。何より女王にバッタリ会ってどぎまぎするのも面倒臭い。頬を掻きながらあれこれ考えてみるが結局気に入った方を選べば良いだけの話で、後で屋敷にも連れて行くよう一方的に話を進め)
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