赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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>帽子屋さん
(彼女が丹精込めて作った作品なのであろう。ならばこそ、あそこ迄疲れ切った様子にも納得が出来。先程頭を撫でていった手が、光を紡ぐように、ドレスを仕上げていく様子は何と素晴らしい光景であろう。想像するだけでワクワクする気持ちは高まり、「貴方の手って凄いのね。まるで魔法みたいだわ。」何とも稚拙な感想しか出てこないことがもどかしく、残念ではあるものの思ったままを音に変えて。素朴な何の柄もないワンピース、それに合わせるのはシンプルでいてどこか上品なポンチョ。目にも優しいカーキ色は何だか心まで安らかな気持ちにしてくれ。自分には勿体無いぐらいの一張羅、だが日光に弱い肌にはとても有難く。嬉しさで目頭が熱くなり、くっと涙を飲み込み溢れぬよう俯きがちになりながらも、そっと差し出されたポンチョを両手で大事に包み込めば、「有難う、とても嬉しいわ。本当に…っ。…大事にするわ、帽子屋さん。」詰まりそうになる言葉を何とか吐き出し。恐る恐るポンチョを被り、サラリとした肌馴染みの良い生地に自然と笑みは浮かび。指先でそっとレースを撫でればくるりと一回転してみせて。「凄く素敵!嬉しくて今なら飛べそうだわ。」顔には満面の笑みが溢れ、そわそわと嬉しくて落ち着かなさそうにポンチョを眺めやり。)
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