赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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本当に絵本の中にいるみたいだわ。こんなに沢山のお菓子を見たのは初めて。まるで宝石のよう…。
(涼やかな森を抜けた先、少し開けた場所には想像以上に胸が踊る空間が己を待っており。テーブルに広がる様々なお菓子も、見た事もない装飾が施されたティーカップも、ガラスの向こうの出来事のようで。そっとその雰囲気を壊さぬよう、足音を立てずに近寄れば恐る恐るテーブルの上を眺めやり。木漏れ日に照らされたお菓子はキラキラと輝き、夢見心地な気分でうっとりと呟いて。「いつもは3人でお茶会を開かれているの?」ウサギにネズミ、ますますメルエンチックな単語にくすくすと笑いは絶えず。問い掛けには笑顔で頷き、そっと彼女の手許が見える位置に近付けば、伺いを立てるように眉尻を下げ。「もし良ければ紅茶を淹れる所を見ていてもいいかしら…?」元いたクニでは、こんな経験をした事がなかったように思う。薄っすらと靄に覆われたままでは、定かな事は言えぬものの、紅茶なんて高価な物は滅多なことではお目にかかれなかった気がして。)
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