赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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>白兎さん
ああ、――そのまま、ですね。
(自分がアリスだと言われたという事よりも、相手が自身を白兎だと名乗った事が何だか可笑しくて、くつくつと小さな笑い声を堪えるように口元を拳で隠し。腕を掴んだままのもう片方の手は、構わずに歩き出す相手の力強さに負けてバランスを崩してしまい。「わ、っと! アリスというのは、随分と自由の利く存在なんですね。それとも、この世界がそういう場所なのかな」どうしても立ち止まる気の無い様子の相手に、せめて置いて行かれないようにと片腕は掴んだまま隣に並んで歩き続け。相手が軽い口調で説明する選択肢は、とても大きな事のようだけれど、それを自由に選べるアリスというのはそれなりの権力を持っているように思える。しかし、白兎の行く手を阻もうとしていた薔薇の動きを思い出すと、この世界自体が特別な力を持っているのかもしれないとさえ感じられて。空いた手を顎に当ててウーンと唸っている内に、ぴたりと止まった歩みに慌てて足を止め。相手の背丈よりも幾分か大きい扉に圧迫されるように一歩後ずさると、開ききったそれの先に広がる部屋の奥をよく見ようと目を細め。「えっと、あの方が女王陛下ですか?」椅子に腰掛ける細い体は、豪華な衣服に包まれているけれど弱々しく感じられる。儚い空気を纏うその女性が、先程から耳にする女王陛下なのだろうかと問い掛け、腕を掴む手に力を込め相手の顔を見上げて)
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